【相振り四間】将棋ウォーズ初実戦紹介【矢倉穴熊】2018/5/9・その1
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実戦紹介カテゴリー新設第二弾となる今回は、将棋ウォーズへの挑戦を記念して、将棋ウォーズでの実戦を初アップしてみたいと思います。
果たして、記念すべき初アップのネタとは一体・・・?
はじめにのはじめに
いつもならまずはじめに対局情報から入りたいところですが、今回はそれに先立ち、ネタのセレクション理由について、少し捕捉させていただきたいと思います。
世のブロガーの例に漏れず、当サイトも時折Google先生にお尋ねし、世の皆様に少しでもお役に立てるネタはないものかと、ネタ探しをしているのですが・・・なんと、「相振り飛車 四間飛車」で検索すると
当サイトがトップヒット
してしまうのです。確かに、こちらのコンテンツなどで、あまりにも相振り四間の情報が少ないので何かないものかと捻り出したり試行錯誤したりしているのですが・・・これだけだとあまりにもあまりになので、少し実戦をアップすることにしてみました。
はじめに
というわけで、引き続き、対局情報です。
対戦場所 | 将棋ウォーズ |
お相手の方の棋力 | 2級 |
先手 | お相手の方 |
後手 | Chiba |
表記 | 先後逆表記 |
お相手の方は2級なので、ウォーズ上の棋力だと、私よりやや格上です。また先手で三間飛車な上に穴熊と、私が苦手なものがてんこもりの戦法を選択されました。
一方、私の方は後手四間飛車に矢倉。級位、先後、飛車を振る位置、囲いの種類と全てが不利な方向に行ってしまいました。ある種、お相手の方のミスに助けられたところもあるのですが、果たして対局の行方は・・・?
飛車を振る
【第1図】
初手からの指し手:△3四歩▲7六歩△4四歩▲6八飛
お相手の方は出だしで△3四歩〜△4四歩と行かれたので、この時点では四間飛車か向かい飛車かなと思いました。でもそう決めつけて▲7六歩と突き、△8四歩と突かれて居飛車に持って行かれると、私個人としては少し困ってしまうので*1、機先を制して▲6八飛。対抗形、相振りどちらにも持っていける形に、構えてみました。
【第2図】
第1図からの指し手:△5四歩▲5八金左△4ニ銀▲4八玉
△5四歩とはまた、中飛車も匂わせる、悩ましい手ですが・・・とりあえず美濃囲いにも二枚金にもいける▲5八左金〜▲4八玉として、こちらも囲いの種類を決定づけるのは、まだ保留します。
△5三銀に、銀の進出を牽制して▲6六歩と突き、ようやくお相手の方も態度を決めました。
矢倉に囲う
第3図からは、vs三間飛車にしては珍しく、特に煩わしい問題もなく美濃囲いにも、二枚金にも、矢倉にもいける状況です。どうしようか迷いましたが・・・
こういってみました。二枚金とよく似ていますが、右金と玉の位置が入れ替わっています。「二枚金もどき」ということで、当サイトでは便宜上「偽枚金」と名付けてみたいと思います。二枚金と比べ、
- 角・桂コンボが玉・金両取りにならない。
- △3四歩▲同歩△同飛が王手にならず、相振り特有の十字飛車への耐性が強い。
というメリットもありますが・・・矢倉への組み替えを意識しているというのが、大きな特徴になります。多分。反面、玉が中央に近いため、左の金に当たりが入ると危ないというデメリットも、ありますが。
【第5図】
第4図からの指し手:△7ニ玉▲3六歩△8ニ玉▲3七銀
そして、こう行ってみました。これは、最近
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▲4八金と行くと、完全な平矢倉になります。が、このまま戦端が開かれることも、結構あります。
立体的な囲いである通常の矢倉と、平面的な囲いである二枚金の中間的な性質があり、最終的には矢倉にも持っていけるため、囲いの進展性も結構あります。10分切れ負けの将棋ウォーズだと、困った時はとりあえず囲いに手を入れておける進展性のある囲いは、結構使い勝手が良く・・・現在、平矢倉を相振りにおけるエース囲いに出来ないものかと、勉強中です。
【第6図】
第5図からの指し手:△3六歩▲同歩△同飛▲3七歩△3ニ飛
矢倉を見て少し思うところあったのでしょうか。これまで一目散に玉を動かしていたお相手ですが、「やれるうちにやっておこう」ということで、飛車先の歩の交換を決行されました。藤井先生曰く、「矢倉には引き飛車で」とのことですが、忠実に(?)△3ニ飛です。
そして穴熊へ
【第7図】
第6図からの指し手:▲4六歩△9ニ香▲4七金△9一玉
お相手の方は私の矢倉を見て、穴熊に行かれました。一昔前は相振り飛車の囲いは三すくみ、即ち二枚金はより固い矢倉に弱く、矢倉はさらに固い穴熊に弱く、穴熊は速攻が効く二枚金に弱い・・・なんて、言われていましたが・・・お相手の方は格上にも関わらず、慎重です。
【結果図】
第8図からの指し手:▲7八銀△8ニ銀▲6七銀△7一金
まだ▲2八玉への入玉は終わっていませんが、お相手方が穴熊を完成させるのももう少し手がかかりそうなので、牽制の意味も込めて銀を上がってみました。
おわりに
いかがだったでしょうか。お相手の方は左金の位置が、Chibaは玉の位置が、囲いの完成までにはあと一歩ですが、概ね形になりました。「後出しジャンケンが有利」と言われる現代将棋、飛車の位置も囲いの種類も、後手にも関わらず後出しされる形になってしまいましたが・・・ここからちょっぴり驚きの展開があります。次回もお楽しみに!
シリーズ一覧
- 【相振り四間】将棋ウォーズ初実戦紹介【矢倉穴熊】2018/5/9・その1(本エントリー)
- 【相振り四間】将棋ウォーズ初実戦紹介【矢倉穴熊】2018/5/9・その2
- 【相振り四間】将棋ウォーズ初実戦紹介【矢倉穴熊】2018/5/9・その3
- 【相振り四間】将棋ウォーズ初実戦紹介【矢倉穴熊】2018/5/9・その4
参考書籍一覧
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*1:居飛車vs三間飛車の定跡はほぼ勉強しておらず・・・棒金とか食らうとなすすべなく死んでしまいます。