居飛車でも将棋ウォーズ1級昇格!驚きのポイントは?

ここのところ最近はスランプの突破口として棒銀を指していましたが、この度居飛車でも将棋ウォーズ1級に昇格することが出来ました。

せっかくなので、それについても昇格のポイントなんかアップしてみたいと思います。居飛車党でなかなか2級から1級に上がれない方の、何かしらの参考にでもなれば幸いです。

はじめに

そもそも、将棋ウォーズの1級自体は、去年の10月くらいになることが出来ました。そのときは角交換振り飛車と右四間飛車を原動力として、2級になってから実に1年以上かけて、ようやく1級になれたのです。

その後、生意気にもスランプ的なものを感じ、棒銀なんかにチャレンジしていたりしたのですが・・・

またやらかしてしまいましたorz

研究を兼ねて、要所要所で棋神も使いつつ試行錯誤していたら、またはずみで初段になってしまったのです。せっかく棋神抜きで1級までなれたアカウントだったのに・・・泣く泣く破棄することとなってしまいました。

そしてアカウントを作り直し、この度再度1級に昇給。アカウントを作ってから2週間ちょっとでした。2級の時もそうでしたが、最初になるのはしんどいですが、1度なると、再度なるのは意外となんとかなるものです。

今度は居飛車で、棋神抜きで地道に指していましたが、その1級に昇格した戦法はというと・・・

あまり棒銀を指さなくなりました

「気分転換に棒銀を指し始めたら、あまり棒銀を指さなくなっていた。何を言っているのかry」なポルナレフ先生もびっくりの状態です。

なんでこうなった・・・?

対抗型における棒銀の不満点と解決策

当ブログの成り立ちから言うと、これは気になる人がいたりいなかったりするんじゃないかと思います。ズバリ言うと・・・

棒銀の銀が飛車先を塞いでいる

これです。以下、なんとなく典型的っぽい四間飛車vs棒銀の駒組ですが、

【参考図】四間飛車vs棒銀

他の急戦だと、例えばここで▽4五歩と角道を開ければ、▲3三角成▽同桂に▲2四歩と突かれて、飛車先を突破されてしまうかと思います。がしかし、棒銀の場合だと2六に銀がいるので、意外と角交換を挑まれてもそれはそれで困るのです。9九~1一のラインがガラ空きになるのも嫌ですし、▲2四歩突いてもあれですし。

かといって、4六にあげて斜め棒銀風に攻めると、今度は▽4五歩が銀に当たりつつ角交換になります。なんとも言えないなぁと思い、▲3六歩~▲3七銀と上がる棒銀の攻めではなく、▲5六歩~▲5七銀と上がる、対振り持久戦的な駒組を試行し始めてみたのでした。

当初は対振り持久戦というと穴熊という印象しかなく、▲5六歩~▲5七銀と上がった後に穴熊を目指してみたのですが・・・

穴熊も意外と大変

なんですよね、やってみると。▲5六歩~▲5七銀と上がった段階で、だいたい穴熊警戒されます。端歩の突き合いに応じなければ警戒倍増、▲7七角と上がった日には警戒マックスで、そうそうすんなりは組ませてもらえません。組む途中の危険さもなかなかスリリングです。

駒組中はどうしても玉が角のラインに入りますし、角と銀が両ドリーになる瞬間があります。

【参考図】四間飛車vs穴熊

ここで角道を開けられるとなんとなく穴熊どころではなくなりそうな感じがしませんか?端歩にお付き合いして一瞬油断させておいて銀冠穴熊に組む手なんかも考えてみましたが、玉が角のラインに一瞬入ることは避けられませんし、やっぱりなかなか組み終わるまで待ってもらえません。

やっぱ、棒銀の方が性に合っているかな・・・と、思いなおし始めたときに思い出したのが、

端玉銀冠

でした。端玉銀冠自体は、右四間飛車に最適な囲いを研究していたときに、試してみたんですよね。ただこのときは、右四間飛車との組み合わせだと、金をどう配置しても銀割りを喰らうのが辛くてお蔵入りしてしまいました。

がしかし、飛車の位置が居飛車だと、銀割りの心配がほぼありません。物は試しにということでやってみたのですが・・・

これが意外といけました

端玉銀冠というと矢内女流が有名かと思うのですが、こんな書籍が中古で安かったので買ってみました。

矢内理絵子の振り飛車破り (マイコミ将棋BOOKS)

矢内理絵子の振り飛車破り (マイコミ将棋BOOKS)

  • 作者:矢内 理絵子
  • 発売日: 2009/02/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

個人的には、こんな感じの駒組から、▲6八金~4六銀とでるものなのかなーと思っていましたが、

【参考図】四間飛車vs端玉銀冠

▲4六歩~▲6八「銀」と、4五歩早仕掛け風の攻めを見せつつ右銀を守りに使ってみたりとか、攻めると見せかけてさらに銀冠穴熊に組み替えてみたりとか、色々パターンがあるみたいです。ちなみに、将棋ウォーズだと、▲8六歩を突いたときに「対振り持久戦」というエフェクトが出ます。▲7七角と上がって穴熊に行こうとしたときに出るイメージが強かったんですが、▲8六歩と突いて天守閣美濃に行こうとしたときにも出るエフェクトなんだと、今回知りました。

この端玉銀冠、組み上がったときの堅さ自体は穴熊には劣りますが、こんないいことがあります。

  • 駒組中に玉が角のラインに入らない
  • 居角のまま駒組出来、駒組中に角銀が両ドリーを喰らう位置にこない
  • 故に、 両ドリーを避けるために角道を閉じる必要がない
  • 基本的には駒組中に端歩を突かれた場合に突き返すので、穴熊ほど警戒されず、組ませてもらえることが多い
  • マイナーな部類に入る囲いなので、そこまで対策していない人が多い

前述の通り、戦線が膠着すればさらに銀冠穴熊に発展させることも出来ますので、初めから穴熊を目指すよりもスムースに組めることもあります。また、相手が振り飛車穴熊に来たときは、厳密に言えば居飛車穴熊に組んだ方が将棋ソフトの評価は高いですが、端玉銀冠でもそこまで評価は低くなく(評価値自体は、居飛車側に+で出ることが多い)それなりに戦えますし、天守閣美濃から端玉銀冠ではなく、4枚美濃に組む手なんかもあります。

そんな端玉銀冠+対振り持久戦、これがなんと1級になった時点で

勝率7割超え

です。これから1級同士や有段者との対戦も増えるはずなので、実際にはもっと落ちると思いますが、級位者の対振り飛車戦法としては、かなり有力と言えるのではないでしょうか?

対中飛車が手探りから脱する

このあたりのエントリーで、「棒銀vs中飛車に関しては情報が少なく、手探り状態」なんてことを言っていましたが、実のところ、vs中飛車という意味では、早い時点で厳密に言えば棒銀は指していませんでした。

【参考図】中飛車vs居飛車の出だし例

参考図のように、対振り飛車棒銀だと一般的に、▲3七銀~▲2六銀と上がると思いますが(将棋ウォーズだと、「棒銀(緑)」のひふみんエフェクトが出る)、vs中飛車でこれをやると、お相手に▽3六飛と横歩取りされそうでなんか嫌です。

なので、上記の参考図からは▲4六銀と上がって、十字飛車を防ぎつつ角頭を狙うことを、試行していました。vs中飛車だとエフェクトは出ませんが、銀の位置的には「早繰り銀」というやつかと、思います。

しかし、なかなか結果は出ません。やっぱり中飛車相手には、どんな戦法を使っても、いまいち何やっていいのかよく分からんなぁと紋々としていたところ、たまたま立ち寄った本屋でこんな本を見つけました。

これは、

まあまあいけます

私は、参考図から、▲6八玉~▲7八玉と船囲いに囲っていましたが、この書籍だと、▲6八玉~▲7八「銀」と左美濃を狙っています。そこから▲6六歩~▲6七金と行くと、まあまあ安定的に左高美濃に組めます。

参考図から一目散に▽5六歩とやられると残念ながらそうはならない(かつ、その変化は書籍にのっていない)のですが、それはそれで▽5六歩~▲6八玉~▽5七歩~▲同金から、エルモ囲い風に組めば、なんとなく将棋ソフトの評価も高めな感じでした。

後は、端角対策など、書籍に載ってない変化で手探りになることもゼロではありませんが、まあまあ書籍に近い変化で安定的に高美濃・銀冠に組めることが、今のところ多い印象です。

先の端玉銀冠のような圧倒的な成果というほどでは現時点ではありませんが、なんとなく手探り感は脱してきた感じがあります。

相居飛車は早繰り銀を目指す

問題はここです

当初、相居飛車は相掛り棒銀を試行していました。しかし、飛車先の歩交換を拒否されてこんな感じの駒組になると、自分だけ一方的に一歩取られるのも、なんかあんまりいい感じしません。

【参考図】飛車先の歩交換を拒否されたけど原始棒銀に行く

実際、将棋ソフトに評価させると、先手であるにも関わらず、この時点で既に若干評価が逆転しています。しかし、自分が相手の飛車先の歩交換を拒否したら拒否したで、

【参考図】飛車先の歩交換を拒否しても結局一歩取られてアヒル戦法を狙われる

こんな感じで、結局一歩取られる上にアヒル狙わるのも、それはそれでうっとおしいのです。しかし・・・色々将棋ソフトに評価させて検討してみると、飛車先の歩交換を拒否されたら、それでも相掛り風に駒組を進めるよりも、▲7六歩と角換わりを狙う方が、評価が高そうでした。そして、こちらが飛車先の歩交換を受け入れようが拒否しようが、アヒル狙われるときは狙われるのです。

相手が飛車先の歩交換を受け入れたら相掛り、拒否されたら角換わりと指し分けようとしていた時期もありましたが、戦法を絞る意味も込めて、角換わりにシフトする方向で検討してみることにしてみました。

角換わりと言えば、角換わり棒銀・早繰り銀・腰掛け銀の三すくみですよね。当初は、「棒銀を指してみる」のがそもそもの趣旨でしたので、角換わり棒銀を指していました。が、しかし、

角換わりの中では棒銀が一番級位者には向かない

んじゃないかという、気がしてきました。と、いうのも・・・

【参考図】典型的な角換わり棒銀の攻め

角換わり棒銀の定跡とかを見ていると、大抵こんな感じの「棒銀あるある」銀香交換で端を攻めるのが定番なような、感じがします。ここで▽1三歩とかで納めてくれると攻めが続きますが、

【参考図】飛車いじめの合図

▽1六歩から適切に飛車いじめをされると、どう頑張っても最後には飛車を取られる感じが、します。これは、相手が早繰り銀だろうが腰掛け銀だろうが変わりません。確かに、「腰掛け銀は棒銀に弱い」の格言通り、うまいこと飛車を犠牲にすれば、将棋ソフトの評価は棒銀側が高くなります。しかし、級位者レベルの棋力だと、上記のようないちご囲いから横に飛車を打たれると、かなり厳しいのではないでしょうか。かといって、これ以上囲いを固めても、例えば矢倉に囲おうとすれば、腰掛け銀から右四間飛車に振られて棒銀を活かせずに終わる可能性もあり、にゃんとも言えないところです。

じゃあどうするかということで、相手が腰掛け銀に来た時にどう指すのが評価が高いか、色々将棋ソフトで試していると・・・

以外と、早繰り銀が評価が高い

んですよね。角換わり三すくみ理論だと「腰掛け銀に弱い」とされる早繰り銀ですが、将棋ソフトの評価だと、駒組中は早繰り銀の方が評価高くなっていることが多いです。また最近、こんな書籍も出ました。

いわく、「かつて腰掛け銀は早繰り銀の天敵と言われたが、あらたな工夫によって十分戦える」とのこと。角換わりの花形は腰掛け銀ですが、個人的には、難しいんですよね・・・腰掛け銀指す人多いので大抵相腰掛け銀になるし、同形で後手を指すのもあまり気が進まないですし。

というわけで、相居飛車はvs中飛車角道不突き左美濃よりさらに試行錯誤感が強いですが、現状は早繰り銀主力で一級まで来ました。

残った棒銀:矢倉棒銀

そんなわけであまり棒銀を指さなくなってしまったのですが、最後に残った棒銀がこの矢倉棒銀です。将棋ウォーズの場合、気配的に以下のように、金の位置が7八・5八で玉の位置が6九、角の位置が8八~7七~6八の位置にいるときに棒銀に行こうとすると、「矢倉棒銀」という黄色のひふみんエフェクトが出る気がします。

【参考図】矢倉棒銀のエフェクト

角換わりに行こうとしたときに角交換を拒否された場合は仕方がないので、矢倉棒銀を目指します。上記のようにお相手が矢倉に組んでくれれば矢倉棒銀で矢倉崩しを狙えますが(ややこしい)、

以下のように角で受けられると、角交換した後に何しようかいまいち迷います。

【参考図】矢倉棒銀に矢倉で受けない

一応、以下の書籍に、一例が載っていると言えば載っていて、結論から言うと、ここから矢倉に組んで棒銀に行くのですが・・・

ひと目の角換わり (マイナビ将棋文庫SP)

ひと目の角換わり (マイナビ将棋文庫SP)

ここから矢倉棒銀に行くのって割と神経使うんですよね。

  • ▲3八銀とあがると、▽3九角が痛い
  • ▲4八銀~▲3六歩~▲3七銀と上がると、棒銀行ってる最中に飛車のコビンが開くのが後々面倒
  • ▲5六歩と突いているので、気を付けないと矢倉に行く途中に玉のコビンがガラ空きになる
  • 同じく、3九~8四のラインが開いているので、ケアしないと角打ちから成帰られる

などなど。将棋ソフトの評価的には悪いわけではないのですが、いまいち勝ちあぐんでいるような気がします。

海千山千の奇襲戦法(?)たち

大体上記の「端玉銀冠」「角道不突左美濃」「早繰り銀」「矢倉棒銀」が主力戦法なのですが・・・この展開にはなりずらいやられると困る戦法が、以下です。

  • アヒル囲い
    • なんとなく雁木囲いで受けて飛車を圧迫すればいいような気がするが、いまいち分からん・・・
  • 嬉野流
    • 菊水矢倉風に組むとなんとか?
  • 早石田
    • ▽3六歩~▽5五角で力の限り三筋を攻められると、分かっていてもめんどうくさい・・・
  • 端角中飛車
    • 力の限り5筋突破を狙う「一芸を貫く姿勢」は早石田に通じるような?
  • 極限早繰り銀
    • 奇襲戦法と言えば語弊がある?
    • 大橋四段の極限早繰り銀対策が有名なのだろうか?
  • 極限棒銀
    • 以下参照

極限棒銀は今名付けました。通常の棒銀のように端から攻めてくれば角換わりの項で書いたように飛車いじめ出来そうですが、こう7筋から攻めてこられると、極限早繰り銀的な展開になりそうな?気がしての、命名です。すみません、極限早繰り銀自体まだあまり詳しく研究していないので、認識間違っているかもしれませんが。

【参考図】棒銀から7筋を攻める

その他、色々ありますよね。奇襲戦法。

これで万全! 奇襲破り事典 (マイナビ将棋BOOKS)

これで万全! 奇襲破り事典 (マイナビ将棋BOOKS)

  • 作者:本間 博
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

バラエティありすぎて対策しきれず、(*´Д`)です。

迷走:そして再リニューアルへ・・・?

ここまで来て思いました。前回「棒銀ネタも扱っていこう」と思ってリニューアルしましたが・・・舌の根も乾かぬうちに、

初段を目指す向けの戦法

について考えてみようかな、という気がしてきました。今まで、初心者向けの戦法について色々考えてきましたが、以下のエントリーで個人的にはまあまあ一区切りついたような気も、しています。
www.chiba-nm4.com

初心者の頃は戦法を一つに絞るのが重要だと言われていますが、初段も見えてくる頃になると、ある程度相手の出方に合わせて、いくつかの戦法を組み合わせて戦うことも出来るようになってくる頃ではないかと、思われます。

そんな、「初段を目指す向け戦法組み合わせ」について、次は考えてみたいと思います。

おわりに

というわけで、本エントリーの内容はここまでになります。なかなか迷走感がひどく、初期のコンセプトから外れつつありますが・・・同じく初段を目指す方の、何かしらの参考にでもなれば幸いです。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

参考書籍

矢内理絵子の振り飛車破り (マイコミ将棋BOOKS)

矢内理絵子の振り飛車破り (マイコミ将棋BOOKS)

  • 作者:矢内 理絵子
  • 発売日: 2009/02/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ひと目の角換わり (マイナビ将棋文庫SP)

ひと目の角換わり (マイナビ将棋文庫SP)

これで万全! 奇襲破り事典 (マイナビ将棋BOOKS)

これで万全! 奇襲破り事典 (マイナビ将棋BOOKS)

  • 作者:本間 博
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

【どれ?】改めて考える初心者にお勧めの将棋戦法【四間飛車vs棒銀】

本エントリーでは、改めて初心者にお勧めの将棋の戦法について、考えてみたいと思います。

はじめに

前前前回のさらにその前の回の最後にちょろりとネタフリしていましたが、今回より装い(ブログタイトル)も新たに、ネタの枯渇解消のため、正式に棒銀ネタも取り入れていってみようかなと思っています。

その最初のテーマはズバリ、「結局初心者に一番お勧めの将棋の戦法ってなんなんだろう?」これです。将棋を始めた頃に一度初心者なりに考えてみましたが、思えばその頃からだいぶ月日も経ちました。

当時は、引かぬ・媚びぬ・省みぬの特攻棒銀に挫折し、やっぱり守りって大事だよねと四間飛車を始めてみた頃でした。それから曲りなりにも将棋ウォーズ1級となり、有段者ではないもののさすがにもう初心者でもないかなと思う日々。守り一辺倒のノーマル四間飛車にも何度か挫折し、そのたびに棒銀に再チャレンジしたりもしてみて、現在では棒銀でも将棋ウォーズの月間棋力が1.5級前後くらいはあるんじゃないかという、気がします。

そんな、結果論的に四間飛車と棒銀同じくらい指してみた私が、初心者~級位者の目線で、あわよくば初段くらいにはなれるんじゃないか的な観点から、再度お勧め戦法について考えてみたいと思います。

ついでに、せっかくなので、初心者向け戦法第三の男・原始中飛車も、比較対象に入れてみます。結局得意戦法を何にするか、悩んでいらっしゃる方の、何かしらの参考にでもなりましたら幸いでございます。

戦法その1:四間飛車

一般に、「初心者にお勧めの四間飛車」というと、角交換四間飛車ではなく、従来的な角道クローズ型のノーマル四間飛車を指すと思います。ですので、ここでは特に断りが無い限り、四間飛車=ノーマル四間飛車で話を進めます。

初心者にお勧めだと思える点

守りの基本を学べる

色々考えてみましたが、分かりやすくお勧め出来そうな点は、これなんじゃないかという気がしてきました。「守りの基本は金銀三枚。飛車の反対側に玉を囲う」と言われているかと思いますが、美濃囲いはまさしくこれです。

兵法の大家・孫氏大先生は、おっしゃっています。「善く戦うものは、不敗の地に立ちて、敵の敗を失わざるものなり。」と。意味としては、「戦いが上手な人は、まず自陣を『絶対に負けない』態勢にした上で、敵が『絶対に負ける』という勝機を見逃さないものだ」といった感じでしょうか。

即ち、兵法の観点から考えると、「まず堅固な美濃囲いに囲って、相手の出方を伺う」ノーマル四間飛車は、理に適っているのです(ほんとか?)。以下をご覧ください。

【参考図:四間飛車(下)と居飛車(上)の玉・飛・角の位置】

美濃囲いの玉は見事に飛車角の射程から逃れていますが、居飛車側は角のロックオンから逃れ切れていません。居飛車って結構、「角のロックオンを逃れつつ、飛車交換された際にも打ち込み耐性がある」玉の位置って、難しいと思うんですよね。

参考図を見れば誰だって、四間飛車側の方がいいと思うんじゃないでしょうか。「四間飛車は振り飛車の中では攻守のバランスがいい」なんて二言目には出てきますが、級位者レベルの私では、今もってそれは実感出来ません。ノーマル四間飛車はやっぱり、守りの戦法のイメージが強いです。そして、まずは守りて後に攻めに転じるのが、兵法のセオリーです。

「ある意味」バランスがいい

「守りの基本を学べる」。先の特徴は、四間飛車というよりも美濃囲いの特徴ですよね。四間飛車じゃなくても、三間飛車にも当てはまります。中飛車だと、囲いは片美濃囲いになりがちなので、ちょっと事情が違うでしょうか。片美濃囲いも悪い囲いではないですが、「金銀3枚」というセオリーは外しているので、少し上級者向けになってくる感があります。向かい飛車も、美濃囲いに囲めると言えば囲めますが、wikipediaによると、バランス的に左金は7八に持って行くことも、多いみたいです。

【参考図:向かい飛車の駒組の例】

しかしそれ以前に、向かい飛車は情報が少ない気がします。試しにAmazonで検索してみましたが、王道っぽい入門書がほぼヒットしないので、初心者には辛いのではないでしょうか。

という訳で話を戻して、「同じ美濃囲いなのに、何故初心者には三間飛車ではなく、四間飛車がお勧めなのか」というところですが、

先後近い感覚で指せる

これではないかと、思いました。私は、三間飛車はあまり指したことが無いので、実感としてあるわけではありませんが、wikipediaやyahoo知恵袋なんかでは、「四間飛車より一手の差が大きいため、先手番・後手番で戦い方が全く異なる」なんて、ちょくちょく見かけます。

先後戦い方を変えないといけないとなると、初心者的には覚えること倍増で、結構辛いですよね。四間飛車も、後手番だと角交換を挑まれたり先手番にはない変化が生まれる余地はありますが、そこを通過すればそこそこ先後近しい感覚で戦えるかと、思います。

守りの基本を学べて、先後近い感覚で指せ、入門書も多い。このあたりが四間飛車は、「初心者が学ぶ」という観点において、ある意味バランスがよいのではないかと思いました。

初心者には難しいと思われる点

中盤以降が難しい

続いて、四間飛車が、初心者が指しこなすには難しいと思われる点ですが、これも四間飛車あるある、美濃囲いに組んだ後に路頭に迷いがちな点です。

「攻守のバランスがいい」との触れ込みのこの四間飛車、棋力が低いうちは守っても色んな居飛車急戦に悩まされますし、攻めても居飛車穴熊が辛い、相手に攻められても守られても辛い側面があります。

四間飛車は、あくまでも「初心者が守りの基礎を学ぶ上でバランスがよい」から、初心者にお勧めなのであり、「初心者に分かりやすく強いから」初心者にお勧めなのではないような、気がします。

相振り飛車になると途端に傍流

もう一つ、初心者が四間飛車を指しこなすのは難しそうだ思える点が、これです。対抗型だと花形な四間飛車も、相振り飛車だと途端に傍流になる感が、ないでしょうか。

ノーマル四間飛車的な出だし(▲7六歩~▲6六歩)からの相振り飛車の駒組と言うと、

相振り飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋21)

相振り飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋21)

  • 作者:藤井 猛
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 単行本

やっぱり藤井先生の本が王道だと思いますが、向かい飛車に振っています。また、後手だと一手の違いが大きく、先手三間飛車に対して同じような駒組は出来ません。三間飛車だけのことを考えると、一旦四間飛車にワンストップすれば、近しい駒組が出来なくもないと思うのですが、中飛車+端角とか、飛車が角にロックオンされて悩ましいことになりますし、後々ワンストップの手損が効いてくることも、あるかと思います。

ということで、相振り飛車においては、対抗型における四間飛車のような、「安心感があって分かりやすく、先後近しい感覚で指せる」、初心者に親切設計な序盤の駒組手順がなかなか見いだせないのが、初心者には難しいところではないか・・・と、思いました。

戦法その2:棒銀

続いて、棒銀について考えてみたいと思います。

初心者にお勧めだと思える点

攻めの基本を学べる

銀・歩と連携して飛車先を突破するのは、将棋の基本。守りの基本を学べる四間飛車に対し、攻めの基本を学べるところが、棒銀を初心者にお勧め出来るポイントではないでしょうか。しかもこの「棒銀風の攻め」、将棋の色んな戦法で出てきます。受け方も併せて学ばないと、お話になりません。美濃囲いは基本的に振り飛車でないと使えませんが、「棒銀風の攻め」は、居飛車・振り飛車を問わず広く応用できるものだと思います。

将来的に何を得意戦法にしようとも、広く応用出来る基礎技術として、棒銀は初心者が最初に学ぶに値する戦法だとは、思いませんか?

どの戦法にも対抗できる

先ほど、「四間飛車は相振り飛車が辛いんじゃないか」と私設をご紹介させていただきましたが、棒銀は、ポテンシャルとしては、どんな戦法にもそれなりに対抗できるのではないかと思います。棒銀の基本は相居飛車ですし、対抗型にももちろん使えます。プロや将棋ソフトの目線だと、厳密には不利になる戦型もあるみたいですが、アマチュア初段前後でそこまで致命的に不利になる戦型は、無いんじゃないかと思います。

初心者にお勧めの戦法として、「広く使える」という視点ももちろん大事ですが、「致命的に苦手な相手がいない」というのも、初心者にとっては大事ではないでしょうか?

初心者には難しいと思われる点

大抵は受けられる

四間飛車とはまた違った意味で、やっぱり棒銀にも中盤以降路頭に迷いがちな側面があるのではないかと、思います。特に、棒銀の入門書は、棒銀の破壊力を分かりやすく説明するために、「相手があえて受け損なう」ような接待将棋になっているシーンも、あったりなかったりするような気がします。そんな「棒銀の成功例」だけを見て将棋を始めると・・・

【参考図:棒銀初心者の洗礼?】

ここでいきなり路頭に迷ったりすることも、あるんじゃないでしょうか。「棒銀は攻めの基本」ということは、裏を返すと、「棒銀を受け切ることが、守りの基本」とも言えます。どんな戦法にしても、「棒銀の受け方」は必修科目になっている感があり、情報量も多いです。初心者が棒銀の攻めを成功させるなんて、そうそう出来ないのではないでしょうか。それに追い打ちをかけるような難しポイントが、

守りが難しい

これです。対抗型における船囲いはそこまで悪い囲いではないと思いますが、相居飛車における囲いはなかなかに難解だと思います。攻めを行いつつ同時進行で、攻め足の速さを殺さないよう気を使いながら、ちょこちょこ玉形に手を入れていかなければいけないと思うので、なかなかに高等テクニックです。

  • 大抵は攻めが受けられる
  • 守りが難しい

このコンボを喰らうと、攻めあぐんでいる間に攻め潰されます。また、攻めが成功したといっても、

守りの銀と攻めの銀を交換出来れば、棒銀は成功

これです。飛車が成り込めたならともかく、百歩譲ってタダ取り出来たならともかく、交換したら成功と言われても、最初のうちは路頭に迷うこと請け合いです。まだ対抗型のように、大駒交換が目標なら話は違ったかもしれません。大駒を撃ち込めれば強いですし、横からの打ち込み合いなら美濃囲い堅いですし。しかし、「銀を撃ち込んでなんとかしろ」と言われても、初心者にとっては「どうせぇっちゅうねん」と感じてしまうかも、しれません。

戦法その3:原始中飛車

最後に、四間飛車vs棒銀論争に、存在感を消しつつしれっと紛れ込んでくる印象のある(人聞きの悪い・・・)この戦法・原始中飛車についても、比較してみたいと思います。

メジャー戦法の四間飛車や棒銀に比べてなんとなくマイナー・奇襲戦法扱いされることもある原始中飛車ですが、果たして?

初心者にお勧めだと思える点

それって実は原始中飛車のこと

四間飛車の特徴の説明文として、よく「攻守のバランスが良い」「いつでも使える(得意戦法を一つに絞った方がよい初心者と相性がいい」なんて見かけるんじゃないかと思いますが、個人的に、

原始中飛車こそが、まさしくそれ

なんではないかという、気がしています。上の方でも触れていますが、初心者目線だと、四間飛車ってバランスが守りに寄っているような気がしますし、後手だと確実に使えるとは、言えません。対して、原始中飛車中飛車の駒組は以下の通り、

【参考図:原始中飛車の駒組】
https://shogipic.jp/v/QGX.png

歩の水面下で駒組を進めるので、基本的に止めようがありません。囲いが片美濃囲いになっているので守備力は四間飛車に劣りますがその分攻撃力があり、まさしく「攻めの棒銀」「守りの四間飛車」に対して「バランスの原始中飛車」なイメージがあります。

分からん殺し

先ほど、「棒銀の攻めは有名すぎて、大抵対策を立てられている。初心者がそうそう攻めを成功できるものではない」と、私設をご紹介させていただきました。対して原始中飛車、マイナー戦法扱いされることもあるためか、そこまで対策を立てられているものではない気が、します。

一例を言いますと、「(原始)中飛車vs棒銀」なんて戦型、棒銀目線で探してもなかなか対策が出てきません。この辺でちらりと触れていますが、私は棒銀で中飛車を相手にするとき、かなり探り探りです。

一方で中飛車側は豊富な棒銀対策情報を得ることが出来ますので、これは有利と言えるのではないでしょうか。

初心者には難しいと思われる点

情報量が少ない

先ほど「分からん殺し」が出来るといいましたが、逆を返すと、「自分が学ぶ情報量が少ない」とも言えます。私がようやく探し当てた原始中飛車の書籍が

奇襲振り飛車戦法 ~その狙いと対策~ (マイナビ将棋BOOKS)

奇襲振り飛車戦法 ~その狙いと対策~ (マイナビ将棋BOOKS)

  • 作者:飯塚 祐紀
  • 発売日: 2014/12/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

これでしたが、にしたところで、原始中飛車の専門書というわけではありません。しかも、お互いが最善を尽くした最終局面は、原始中飛車側が悪くなっています。

数少ない書籍が不利で終わっているこの状況、これまた違った意味で、路頭に迷いそうです。それに加えて、初心者を不安にさせるポイントが、

吹きすさぶ低評価の嵐

これだと思います。将棋ウォーズの戦法紹介でもwikipediaでも、なんだか散々な評価です。同じ「原始」仲間の(?)原始棒銀は「名前に原始とついているが、決して油断出来ない」とこんな感じの評価ですが、原始中飛車の場合は「いい戦法とは言えない」とバッサリ。

wikipediaでも、「受け方の定跡は確立しており、プロ棋士同士の対局で出現することは皆無に近く、アマチュアでも有段者が指すことは極めて少ない」といいとこなし。アマチュアはまずは初段を目指す方が多いのではないかと思いますが、「有段者が指すことは極めて少ない」なんて言われると、「そんな戦法で初段になれるのだろうか?」と、思いませんか?

他人の評価を気にしすぎる必要はないかもしれませんし、実際将棋ウォーズで、原始中飛車の高段者の方もいます。自分に合いそうであればそこまで評価を気にしすぎることもないのかもしれませんが、

他人にお勧めするとなれば、話はまた別です。普通、「お勧め」とは、評判の良いものを推薦するイメージがあります。評判の悪いものを推薦されても、「それってホントに大丈夫?」と、最悪人格を疑われてしまうかもしれません(大げさな)。

結局どれやねん

ここまで色々と比較してきましたが、そろそろこんなツッコミが聞こえてきそうです。

「初心者がいの一番に指す戦法」としては、棒銀が悪くない気がするんですよね。上の方にも書きましたけど、他の戦型でも広く応用が利く、基本手筋だからです。

しかし、そこから一歩前進して、「ある程度上達するまでの一定の期間、初心者が長く指し続けるのにお勧めの戦法」というと、また話が違ってくるのではないかと思います。守りもバランスよく学べた方がいいのではないでしょうか。

純粋に戦法的なポテンシャルで言うと、原始中飛車とか悪くない気がするんですよ。本当の意味で攻守のバランスがいいですし、「有段者はめったに指さない」と言っても、将棋ウォーズの2~3級くらいまでは問題なく通用する気がします。そこで行き詰れば、角交換型の中飛車である「ゴキゲン中飛車」にチャレンジするなどの手もありますし。あの藤井先生も、最初は中飛車を指していたとおっしゃっています。

しかしいかんせん、情報量が少ないのはやっぱりネックな気がするんですよね。やっぱり難しいのか、「初段を目指すブログ」とかで検索してみても、原始中飛車でチャレンジしている人がヒットしません。

ということで、セカンドベスト的というか消去法に残ってくる戦法というと・・・そう、四間飛車です。これはこれで、検索してみると、「難しい」「おすすめしない」という情報がいっぱいヒットしますし、それはそれで「確かに」と思うのですが、全ての条件を満たすベストな選択肢が、なかなかありません。

先後似た感覚で指せる、ノーマル三間飛車の定跡書とかがもっとあれば、もしかしたら話が違うのかもしれません。でも、三間飛車で美濃囲いに囲うと、デフォルトで飛車金が割銀食らう位置にいるのが、個人的に嫌なんですよね。初心者は多分、高確率でうっかり食らうような気がします。

おわりに

いかがだったでしょうか。私自身、四間飛車で色々苦労もして、挫折気味のところもある割に、こうしてみると・・・「初心者が学ぶ」という意味ではなんとなく、四間飛車が環境が整っているような、気もします。

観点変われば結論も変わってくるかと思いますので、「いやいや、この観点だと、この戦法がお勧めだぜ!」等々あれば、コメントお願いします。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

【四間飛車er】6六銀型四間飛車vs棒銀の罠【注意!】

本エントリーでは、あまりどこにも情報がない(ような気がする)6六銀型四間飛車vs棒銀について、将棋ソフトで解析していて気になった手筋をアップしてみたいと思います。

はじめに

前々回のネタフリから、順番的に言えば今回は矢倉崩しでもネタにしてみようと思っていたのですが、棒銀ネタばっかりもあれなので、ちょっと思いついた四間飛車ネタやってみたいと思います。

主に四間飛車erのみなさま、棒銀対策はどのようにされているでしょうか。藤井先生の「四間飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋塾)」でしょうか。通常、四間飛車vs棒銀の定跡って、以下のように始まりますよね。

【参考図:四間飛車vs棒銀の出だし】
初手からの指し手:▲7六歩▽3四歩▲6六歩▽8四歩

定跡だと大抵、居飛車側は角道を開けるところから入るので、定跡どおりだと、あまり6六四間飛車に行く余地はないかと思います。

が、しかし。

級位者レベルの対戦だと、私なんかもそうですが、角交換振り飛車を警戒して角道をギリギリまで開けない棒銀nistなんかも、結構いたりしませんでしょうか。

そういった場合に、ノーマル四間飛車で棒銀を受けるのは不本意なのか、相手が角道を開かないならいっそのことと、自分から角道を開いて6六銀型に構えようとする四間飛車erの方が、割といるような気がします。

角交換四間飛車で攻めれないなら、6六銀型で。といったところでしょうか。実はこの6六銀型四間飛車、棒銀を相手にするにはやや危険な側面があるのではないかと、将棋ソフトで解析していて、思いました。

本エントリーでは、それをご紹介させていただければと思います。

角道を開ける

【第1図】
初手からの指し手:▲7六歩▽8四歩▲7八銀▽8五歩▲7七角

四間飛車の定跡だと、3手目や4手目で早々に飛車振ることが多いですが、棒銀目線で言うと、第1図のように、居飛車振り飛車どっちでもありうる形で対応された方が、ちょっと嫌だったりします。

【第2図】
第1図からの指し手:▽7二銀▲6六歩▽5二金▲6七銀▽4二玉

このあたりも、まだ振り飛車居飛車確定とは言えないので、いちご囲い(vs居飛車)/船囲い(vs振り飛車)どっちにも行ける手で、様子を見ています。

【第3図】
第2図からの指し手:▲6八飛▽3二玉▲4八玉▽4二銀▲3八玉

振り飛車側はこれ以上は飛車を振らないと駒組み出来ないので、ここで飛車を振り、棒銀側はそれを見て船囲いにします。▲3八玉か▲3八銀かですが、個人的な棒銀目線だと、振り飛車穴熊もありうる▲3八玉の方が、嫌だったりします。

対して棒銀側は、右銀を8筋に持っていく以上、穴熊に行っちゃうと中央が弱くなりすぎるので、左銀は中央に持っていきます。何気に穴熊と相性悪いと思うんですよね、棒銀。デメリットとまで言えるかどうかは・・・どうだろう、言えるかもしれません。

【第4図】
第3図からの指し手:▽5四歩▲2八玉▽5三銀▲3八銀▽7四歩▲1六歩▽1四歩

ここは割と、定跡に近い進行かと思います。棒銀側は▽4二金型船囲いを目指し、四間飛車側は美濃囲いを目指しています。

【第5図】
第4図からの指し手:▲6五歩

ハイ、ココです

片美濃囲いも完成し、端歩もついて、棒銀側はいまだ角道を開けない。なんか、絶好な気もしてきますよね。6六銀から先行できるんじゃないかと。

【第6図】
第5図からの指し手:▽7三銀▲6六銀▽3四歩

しかし、棒銀側も、角道が再び止まる▲6六銀を見て、角道を開けます。▲5六歩から先行できるようにもみえますが、この時点では6四に銀が2枚効いていますし、飛車が回ってくる可能性もあります。

仕掛ける

【第7図】
第6図からの指し手:▽9四歩▲9六歩▽4二金▲5八金▽8四銀▲5六歩

棒銀側は、税金(端歩)を払い、万全の▽4二金型に構えてから、満を持して棒銀に行きます。対して、四間飛車側は、銀が動いて利きが減ったので、6筋での仕掛けを狙います。なんとなく、

棒銀側には、これといった攻めは無い

ような気がしたりも、しませんか?四間飛車側の▲5五歩からの攻めの方が、早そうだな、なんて。ところが、

そうではない

のです。

【第8図】
第7図からの指し手:▽7五歩▲同歩

▽7六歩と突きこされるとたまりませんね。一歩あると叩かれるところですが、あいにく棒銀側は持ち歩がありません。銀で取る手もありますけど、そうなると▲5五歩からの仕掛けは出来ません。

【第9図】
第8図からの指し手:▽9五歩▲同歩

続いて、端です。突きこされると一歩入って角頭を叩かれるので、手抜きするわけにはいきませんね。

【第10図】
第9図からの指し手:▽同香▲同香

一見、香得ウマーに見えるかもしれませんが・・・

角頭を叩かれる

【結果図】
第10図からの指し手:▽7六歩

角頭を叩かれました

端で無理やり一歩手に入れての角頭です。角を逃げれば香を入手しつつ銀が5段目に出てくるので、かなりバイヤーですね。▲5五歩からの攻めどころではありません。

おわりに

いかがだったでしょうか。6六銀型四間飛車は確かに攻撃力のある魅力的な布陣ですが、角頭を目がけてくる棒銀相手に角頭を空けるのは、やや危ない面がある?かも、しれません。定跡で伊達に角頭を守っているわけではない、といったところでしょうか。

というわけで、本エントリーの内容はここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

続・【検証】相掛り棒銀で後手側は攻め手を作ることが出来るのか?【吃驚?】

本エントリーでは、前回に引き続き、後手目線で相掛り棒銀を検証してみたいと思います。途中までは、もしかしたら予測していた方も、その後は「そっちかよ!」なんて思ったりするかも・・・?しれません。

はじめに:前回のおさらい

前回は、相掛り棒銀の定跡をおさらいし、下記第4図の局面までたどり着きました。

【第4図】
前回の最終局面

ここから、以下の参考書籍に従い先手が全力で攻めてきた場合に、後手側は一方的に受けに回らず、攻め手を作ることが出来るのか?が、前回から引き続く本エントリーのテーマと、なります。

作戦の分岐点

【第5図】
第4図からの指し手:▽9四歩▲9六歩▽3四歩▲1六歩▽1四歩

ここまではまだ、「最強棒銀戦法:決定版 棒銀の必勝バイブル (スーパー将棋講座)」通りの展開です。先手の攻めの第二派は、角を絡めて活路を開こうというのが狙いです。対して後手としては、左の端は正直あまりどうでもいいので突かれたら突き返す程度で大丈夫だと思いますが(突き返さないという手もありますが)、右の端に活路を求めます。

【第6図】
第5図からの指し手:▲3八銀

ココです

この局面、飯塚先生の「最強棒銀戦法:決定版 棒銀の必勝バイブル (スーパー将棋講座)」だと、▲4八銀に持って行っているんですよね。確かに、その手は将棋ソフトの評価も高いですし、▲4六歩~▲4七銀~▲5六銀と腰掛け銀に行くのも、分かるといえば分かります。がしかし、なんかだかのんびりした感じが気になりました。

一方、森下先生の「なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)」だと、この局面▲3八銀に行っています。曰く、「飛車交換になると▲4八銀より堅く、好形」とのこと。ということで、本エントリーでは、森下先生の案を採用してみます。

・・・この時点で何か見えた方、スルドイ。

囲みと仕込み

【第7図】
第6図からの指し手:▽4二玉▲6八玉▽5二金▲3六歩

もはやいつ角交換が起きてもおかしくない展開ですが、「自分から角交換は手損」というのが、一応のセオリーですので、両者角交換を待ちつつ玉形を整備します。相掛りだと、先手の取っている、「どこがそう見えるのかさっぱり分からん」で有名ないちご囲いがセオリーですが、後手の場合、▲5八金といちご囲いに行くと、せっかく▲3八銀に行った意味がなくなるので、ここで仕掛けます。

▲3六歩の瞬間、飛車の横利きが止まるので、危険ではありますが・・・一応これが最善手で、後々生きてきます。多分。

いよいよ攻め合います

この局面、先手側には色々と攻め手はあると思いますが、一応初志貫徹で、飯塚先生の本に沿って仕掛けてみます。

【第8図】
第7図からの指し手:▽4四角▲同角▽同歩

一旦▽4四角と飛車に当てて角交換を強い、手順に▽4四歩と出て、矢倉に組む手数を少なくする作戦です。この後、▽2二銀~▽3三銀~▽3一玉ともう少し玉形を厚くする作戦ですが・・・

【第9図】
第8図からの指し手:▲1五歩

後手玉はこれ以上手を入れる余地はないので、ここで動きます。棒銀あるある、

端攻め

ですね。予想されていた方、さすがです。

【第10図】
第9図からの指し手:▽同歩▲3五歩▽同歩▲1三歩

「手抜き」すると後手がだいぶ良くなるので、▽同歩は致し方ないところでしょうか。さらに3筋も付き捨てて、定番の「タラちゃん」(▲1三のたれ歩)をします。

どうでしょうか?

なんとか、後手が攻める展開になりました。この時点で、将棋ソフトの評価はほぼ互角か、場合によっては-30くらい気持ち後手に有利につくこともあります。先手は、▽4四同歩の時点まで、ほぼ飯塚先生の本の通り指しています。将棋ソフトの評価が極端に下がらない攻め手が、見つかりました(私がへぼかっただけかもしれませんが・・・)。

この後の展開

銀交換されていれば、▽2四銀打ちと飛車を塞ぎつつ1五の歩に紐を付けつつ1三の歩に当てる絶好の手がありますが、▽2四角打ちはなかなか決断が必要な手ではないかと思います。一見、銀打ちと同じような効果があるような気もしますが、▲2八飛~▲3七銀(▲2七銀)と出てこられると、角の逃げ場所が難しくなる上に、後手だけ一方的に角を手持ちに出来ます。

かといって、放置すれば香車が走ってきますし、▽同桂してもやっぱり香車が走ってきます。ということで、ベタに▽同香してみたとします。

【第11図】
第10図からの指し手:▽同香▲1二角打

ハイ、お約束ですね

銀打ちならいざ知らず、2一で桂馬を取られた上に馬を作られてはしんどいですが、加えて2三の地点の利きも足りません。どうせ大駒を成りこまれるならせめて桂馬でも逃がそうとすると・・・

【第12図】
第11図からの指し手:▽3三桂▲2三飛成▽同金▲同角成

そっちかYo!

って思いませんでした?私、途中から、てっきり角を切って飛車を成り込むものだと思っていたので、思わず将棋ソフトに突っ込みました。冒頭のネタフリは、これです。しかし、こっちが最善手みたいなんですよね。思い起こせば序盤から、飛車を切っても大丈夫なよう準備してきましたし。おあつらえ向きに、桂頭に歩を打てる状況になってますし。4一に金を打ち込むと、ちょっと玉の逃げ道が苦しそうです。・・・詰んでは、いませんけど。

【第13図】
第12図からの指し手:▽5一玉▲1三馬

というわけで、早逃げは致し方がないところでしょうか。ここからもう少し、最善手を続けてみたいと思います。

【結果図】
第13図からの指し手:▽4二銀▲2四馬▽4五桂▲3四歩▽2三歩▲同馬▽6二玉▲3三歩成▽2八歩▲4二と▽同金

一例の展開ですが、手順に玉を追い詰めつつ金銀を回収し、この時点で将棋ソフトの評価値は後手側に700点前後と、評価上はだいぶ有利になっています。

しかし、級位者レベルだと、まだまだ分からなさそうといったところではないでしょうか。馬だけで横から詰めるのはテクニックがいりそうですし、一方の先手は▽2八歩がなかなかにいやらしい手です。金銀の連結が崩れれば、一気に飛車で横から叩けそうですし、飛車を手放すのは、やはりそれ相応のリスクがあります。

おわりに

いかがだったでしょうか。参考までに、この研究の成果はというと・・・

実戦で初段の方に作戦が決まった

ことがあるので、元々不利な後手番を考えれば、手にはなるんじゃないかという気はしました。ただ、

意外とこの展開にならない

んですよね。ベタな先手相掛り棒銀で攻めてくる人に、あまり会いません。・・・なんでだろう?人気ないのだろうか。私は結構好きなんですけど、相掛り棒銀。

・・・というわけで、本エントリーの内容はここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。後手に悩む棒銀erの何かしらの参考にでもなりましたら、幸いでございます。

参考資料

なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)

なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)

  • 作者:森下 卓
  • 発売日: 2004/04/01
  • メディア: 単行本

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

【検証】相掛り棒銀で後手側は攻め手を作ることが出来るのか?【なんとかなる?】

本エントリーでは、前回の最後で前振りしたネタ・「相掛り棒銀における後手側」について、検証してみたいと思います。

はじめに

皆様、このコロナ禍の中、いかがお過ごしでしょうか。皆様がご無事であることを祈るばかりです。私はというと、健康面はぼちぼちですが、世間のご他聞に漏れず在宅勤務で引きこもりな毎日です。そして、前回せっかく資格試験の終了記念で更新してみたものの、すっかり遅筆癖がついてしまいました。

仕事の直前の仕様変更やら在宅でも問題なく出来る現業務の性質が災いし、すっかり曜日感覚のないイケナイワークスタイルが身についたのがいけません。

しかし、仕様変更のビハインドも何となくキャッチアップ出来てきたので、せっかくですしこの間隙を縫って、前回振ったネタを少し回収してみたいと思います。今回のネタはズバリ、

相掛り棒銀で後手側はどうするべきなのか?

これです。前回も触れましたが、相掛り棒銀関連のネタは大抵、先手目線だと思います。そして大抵、先手が攻め破ります。そこで本エントリーでは後手目線に立ち、後手側が一方的に受けに回らなくても済む方法即ち、必勝とは言わんまでもせめて、攻め合いに持っていける方法は、果たしてあるのか?について、検証してみたいと思います。

せっかく棒銀するのに、一方的に受けに回るなんて、不本意ですよね。後手で同型戦型なので多少不利なのは致し方が無いにせよ、せめて攻め合いの展開から「一局の将棋」に持っていきたいというのが、本エントリーの狙いです。

ちなみに、今回の解析も、「将棋山脈」を使って行いました。

定跡のおさらい

飛車先の歩交換と飛車の位置

いくら「攻め合いに持っていきたい」とはいえ、相手が先手である以上、一旦受けに回らなければならないことは、避けようがありません。ということで、まずは「ここまでは仕方がない」というところまで、定跡に沿って手順をおさらいしてみたいと思います。参考書籍は、以下になります。

【第1図】
初手からの指し手:▽8四歩▲2六歩▽8五歩▲2五歩▽3二金

後手目線で行くので、先後逆表記で棋譜を表示します。▲2五歩のところ、▲7八金と受けるべきか迷うかもしれませんが、▲2五歩といって大丈夫です。先手側が受けずに▽8六歩とくれば、お望み通り攻め合いの展開になる上、基本的には後手側が有利になります。詳しく知りたい方は、先の参考書籍をご覧いただくか、Google先生にご質問いただければと思います。

【第2図】
第1図からの指し手:▲7八金▽8六歩▲同歩▽同飛▲8七歩▽8二飛

続いて、後手側も金で角頭を受け、飛車先の歩交換を受け入れます。▽8二飛のところ、▽8四飛と浮く手もありますが、そうなると相掛り棒銀ではなくなって本テーマからは外れるので、ここは▽8二飛と引き飛車に構えることにします。浮き飛車に構えられれば、こちらは飛車先の歩交換できませんので、▲3八銀や▲4八銀あたりから銀を先行させる形になるでしょうか。テーマからずれるので、今回はそこらへんは割愛します。

【第3図】
第2図からの指し手:▲2四歩▽同歩▲同飛▽2三歩▲2六飛

飛車先の歩交換を省略し、▲7八銀から先行する手も無くはないのですが、結論を言うと、▲2六銀に持って行っても▲3六銀に持って行っても、コンピュータの評価が高い攻め手は見つかりませんでした。なので、ここはもうしばらく定跡に沿って進めていきます。後手側は、▲2八飛と引き飛車にすると、先手の棒銀で攻め潰されてしまうので、定跡通り浮き飛車に構えます。

先手の攻め:第一波

ここからいよいよ先手の棒銀が始まるので、まずは一旦、それを受け切ります。結局受けの展開になるやんというツッコミも聞こえてきそうですが、今しばらくお待ちください。

【第4図】
第3図からの指し手:▽7二銀▲7六歩▽8三銀▲7七角▽7四銀▲8八銀

ハイ、ココです

参考書によっては、これが「結果図」として、ここで終わっているケースもあるのではないかと思います。この後、先手側は、▽6五銀に出ても▽7五銀に出ても、後手側が▲7五歩と突けば飛車の横利きが通り、「数の理論」で受かります。

一応、これで「棒銀は受かっている」とされており、森下卓先生の「なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)」なんかでは、この後の一例として、「▽6四歩~▽6三銀~▽7四歩」と、一旦銀を引いて「ゆっくりした流れ」にする差し回しなんかが、紹介されています。

が、しかし

先に紹介した「最強棒銀戦法:決定版 棒銀の必勝バイブル (スーパー将棋講座)」なんかでは、先手はあくまでも積極的な攻めを目指しており、結局ここから後手が攻め潰される結果図ばかりなんですよね。この本、棒銀を勉強するためにはなかなかいい本だと思うのですが、これだと自分が後手のときに、路頭に迷います。

そこで

繰り返しになりますが、先手の攻めが一段落した第4図の局面から、先手が飯塚先生の本に沿って全力で攻めてきた場合に、後手側も負けずに攻め手を作る方法が、あるのか?を、コンピュータ先生のお力をお借りして解析してみるのが、本エントリーでやりたいこととなります。

終わりに:次回に続きます

ネタフリだけやって終わるのもなんだか恐縮ですが、定跡のおさらいも出来たし長さ的にもちょうど良さそうな気がするので、本エントリーは一旦、ここで切りたいと思います。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

次回、果たしてコンピュータ将棋は、どんな結論を出すのか?お楽しみいただけましたら、幸いです。

参考資料

なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)

なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)

  • 作者:森下 卓
  • 発売日: 2004/04/01
  • メディア: 単行本

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

【スランプ】そうだ、棒銀を指そう【気分転換】

本エントリーでは、四間飛車でスランプに陥った私が、気分転換に棒銀を指してみたことについて、ご紹介させていただきたいと思います。

「ちょっと棒銀指してみたいな」と思った振り飛車党の方であったり、これから将棋を始めて棒銀を指してみたい方だったり、「相振り飛車難しすぎるんで対抗型にしたい」と思う方だったりの、何かしらの参考になでもなりましたら、幸いでございます。

はじめにのはじめに

せっかく、去年の9月くらいに、9か月ぶりにブログの更新を再開し始め、1か月くらいはそこそこ更新出来ていたのですが・・・スランプに陥ったり仕事の資格試験の勉強があったりで更新する時間とモチベーションがあまり取れず。すっかり元の木阿弥に戻ってしまっていました。が、先日、無事資格試験も終わり、せっかくなので、記念に少し更新してみたいと思います。

ちなみに、その間何をしていたかというと・・・案の定、

他の戦法への挑戦

です。スランプに陥るたびに、他の戦法に浮気してみるのは、果たしていいことなのか悪いことなのか・・・変な癖がついてしまったような気が、します。それはさておき・・・ここから本編です。

はじめに

あなたは、スランプを感じることは、ありますでしょうか。私はそもそもスランプだなんて高尚なものにかかるほどのおこがましい実力者でもないですが、将棋ウォーズで1級に上がって以来、なんとなくうまくいきません。

角交換四間飛車も右四間飛車も今一つ調子が出ず。久しぶりにノーマル四間飛車に戻してみたり、角道を閉じる相手には右四間飛車ではなく石田流にしてみたり、色々試行錯誤してみたものの、今一つ。思うに私、

さばき合いのセンスがない

んじゃないかという、気がしてきました。うまく駒がさばけて打ち込み合っても、ここんとこなんか、いまいちなんですよね。当然かもしれませんが、相手の駒をうまく抑え込めたときの方が、勝率が高いです。じゃあ、抑え込みの戦法といえば・・・?そう、

棒銀

ですね。多分*1。振り飛車党目線で言えば、銀と歩でジンワリと飛車角を抑えこまれる、いやーな感じの戦法です。とあるユーチューバーの方のアンケートによると、振り飛車党の方が一番やられて嫌な急戦は、棒銀なんだとか。そんな棒銀、

やってみたいと思ったことは、ありませんか?

思えば、私が初めて棒銀をやってみようかなと思ったのも*22級に昇格して行き詰りを感じているときでした。このときは、相振り飛車が難しすぎるので、相手が振り飛車で来たら、こちらは棒銀にしようかな?と、思ったのです。

そもそも、対居飛車と相振り飛車で、四間飛車の指し方は全然違います。一方、対振り飛車の棒銀であれば、普段受けているので、別の勉強をしなくてもある程度は分かります。もしかして、対抗型党というやつになると、勉強量も少なくて済み、苦手な相振り飛車からも解放されるのか?と思ったのが、始まりでした。

棒銀を指しこなす上で最低限必要な知識

振り飛車に対する抑え込み

振り飛車に対する棒銀の知識は、四間飛車党の方なら言わずもがなかと思いますが、三間飛車や向かい飛車に対しても、大体近しい感覚で序盤駒組出来ると思います。個人的に、棒銀の隠れたメリット(?)として、真っすぐに棒銀に行くと、お相手は早石田に組みづらいというものが、あるのではと思っています。もちろん、無理やり行こうと思えば、行けなくもないですが・・・コンピュータ解析すると、やっぱり無理やり感が漂っている(つまり、棒銀側が有利)な、気がします。一例として、先手が三間飛車で、先後逆表記で書きますと・・・

【A図】
初手からの指し手:▽3四歩▲2六歩▽3五歩▲2五歩

こうなります。本来、石田流だと、居飛車の▲2五歩は▽3四飛で受けたいところですが、間に合いません。居飛車側が初手▲7六歩から入ってれば、間に合いましたが、初手▲2六歩だと、例え三間飛車側が先手であっても、石田流には組めません。ここで▽3三角と受けて、▽3二飛と三間飛車に持っていくと、角が飛車の頭に乗っかって不本意なのか・・・

【B図】
A図からの指し手:▽5五角

無理やり、3筋の飛車先を確保しようとする人と、ちょいちょい出会います。「飛車先がタダやん」と▲2四歩突っ込みたくなりますが・・・(実際、将棋ソフトだとそれが最善手なので、間違ってはいません)

【C図】
B図からの指し手:▲2四歩▽同歩▲同飛▽2二飛

お相手も当然、飛車をぶつけてきます。ちょっと、▽3三角型角交換四間飛車の定跡っぽくなってきましたが・・・

【D図】
C図からの指し手:▲2三歩▽3二飛

この戦型だと、飛車は2一には引けないので、こうなります。かなり無理やりですが、飛車先を通したままで三間飛車に振られました。三間飛車側としては、3三に角を引くと、こんな無茶をした意味がなくなりますが、かといって、▽7四歩から角を逃がすと、▲7六歩と先手から角道を開けられそうな感があります。そこで▽3三桂とかで受けてると、また無理やり飛車先を通した意味がなくなってくるので、▽3六歩からとにかく攻めてくるんじゃないかと思います。▲5六歩から角をおっぱらうよりも、▽3七歩成の方が早いですし、かといって▲3六同歩だと角に成られてしまうので・・・

【E図】
D図からの指し手:▲3八銀▽3六歩

棒銀の余地を残しつつ受けようとすると、こんな感じでしょうか。

【F図】
E図からの指し手:▲3八金▽3七歩成▲同銀▽3六歩▲4六銀▽同角▲同歩▽3七銀

そこで、相振り飛車よろしく、こんな展開になったとします。一見、困ったようにも見えますが・・・

【G図】
F図からの指し手:▲5八金寄り▽4六銀不成▲7六歩

ここは金を避けて、角道を開けるのが、うまい返しです。▽3三桂とすれば▲3四歩から追撃できすし、角成や歩成を止める適当な手が無さそうです。▽3五銀~▽2四歩と飛車いじめは出来そうですが、将棋ソフトの評価値は先手-1800ポイント。三間飛車側敗勢といっても過言ではないでしょう。

ということで、三間飛車といえども、棒銀は一旦受けに回った方が、局面評価は良いような、気がします。

矢倉崩し

将棋はお相手がいることなので、自分が「対抗型党になりたい」と思っても、お相手が必ずしもお付き合いしてくれるわけでは、ありません。しかし、将棋ウォーズには得意戦法の表示機能がありますので、ある程度、対抗型になる確率を上げることは、出来ます。例えば、後手番に限定して、お相手の得意戦法が振り飛車系で、お相手が初手▽3四歩とついたときに、こちらの初手を▲2六歩とするなどが、考えられます。がしかし、それでも相居飛車になることは、避けられません。

【H図】
初手からの指し手:▽3四歩▲2六歩

お相手が▽3四歩と突いたので、とりあえず▲2六歩とつきました。今ならばまだ、無理やり振り飛車にすることも、出来なくもありません。ちょんまげ美濃ってやつですね、きっと。

【I図】
H図からの指し手:▽3三角▲2五歩

お相手が▽3三角と受けてきたので、「お、振り飛車かな?」と、意気揚々と歩を進めます。

【J図】
I図からの指し手:▽4四歩▲3八銀

「お相手が角道を閉じてきたので、ノーマル四間飛車かな?」と、気分は対抗型で棒銀を開始します。

【K図】
J図からの指し手:▽4二角

ファ!?

てっきり▽4二飛だと思っていたので、初めて見たときは、面食らいました。まぁしかしそれでも、ここまで来たら仕方がないので、棒銀を続けます。

【L図】
K図からの指し手:▲2七銀▽2二銀▲2六銀▽3三銀

ここで、困りました。振り飛車党の辞書には、こんな棒銀の受け方は、ありません(多分)。ここから▲1五銀と攻めを続行しても、2四の地点には角と銀が効いているので、受けられます。かといって、▲7六歩と角道を開けても、お相手は角道を閉じているので、一見何も起こりません。これが

矢倉

というやつでしょうか。「四間飛車だと思っていたら、いつの間にか矢倉になっていた。何を言っているのかry」な、気分です。というわけで、対抗型党になるつもりで棒銀を指すのだとしても、こうなったときのために、矢倉崩しも覚えておく必要が、あることを悟りました。

相掛り棒銀でさばき合う

矢倉崩しで相居飛車を経験すると、お相手の得意戦法が振り飛車表示なら、自分が先手でも、▲2六歩と突きたくなってくるかもしれません。対抗型になる確率はありますし、矢倉で受けられても、矢倉崩しは習得済みです。少なくとも、相振り飛車には、なりません。しかしそうなってくると・・・

【M図】
初手からの指し手:▲2六歩▽8四歩

こうなる可能性が、あります。お互いが棒銀を目指す、「相掛り棒銀」というやつですね。多分。「攻めの銀と守りの銀を交換すれば、棒銀成功」なんて格言があるみたいですが、初心者だと銀交換した後に何をすればよいのか、路頭に迷う展開になることも多く、出だしはシンプルながらも奥の深い展開になりがちな、イメージがあります。

「銀交換した後の攻めの銀を、どう撃ち込むか?」という観点で言うと、さばきに近い感覚かも、しれません。ただ、相振り飛車の定跡に比べれば、相掛り棒銀の定跡の方が覚えやすい気もするので、気分転換にやってみるのも、一興かもしれません。とはいえ、意外と厄介なのが、定跡を無視してとにかく攻めてくる や 無茶な棒銀nistです。

無茶攻めなので将棋ソフトの評価は低いですが、受け方を知らないと攻め潰されるのが、棒銀の恐ろしいところです。

中飛車相手に手探り

問題はここです。棒銀目線で、棒銀vs中飛車を扱っている情報が、なかなか出てきません。youtubeで検索してすら、あんまり出てこないです。また、初手から中飛車に来てくれればまだ分かりやすいですが、一旦こちらの棒銀を矢倉風に受けときつつ、こちらの矢倉崩しを中飛車でけん制するような指し方もあるみたいで、何がセオリーなのかさっぱり分かりません。さっぱり分かりませんが、将棋ソフトの最善手を頼りにしてみるに・・・

  • 囲いは、船囲いの方が、評価高そう
    • 上から攻撃されるのでカニ囲いにもしたくなりますが、飛車を回られたときが結構いたい。
  • 5筋の飛車先の歩交換に対して、歩を打ち直して飛車を追い払おうとするのは、基本評価低い
    • 銀か金を当てて追い払う方が、だいたい評価高い

くらいは、分かりました。ただ、将棋ソフトの評価は、そこまで棒銀側も低くない・・・ような、気がします。

対抗型である必要はあるのか?

問題はそこです。

ここまで覚えれば、もはや棒銀一本でも行けそうな感じは、あります。ではなぜ前回、ここまで来て棒銀を止めてしまったのかというと・・・一つ目が

後手で、相掛り棒銀になった場合に、どうしよう?

これです。例えば、

この書籍などでもそうですが、相掛り棒銀を扱っている本だと、大抵は先手が一方的に攻めて、有利になります。将棋は基本先手が有利なので、先後同型で戦っていれば、致し方ないかもしれません。自分が後手で、相手が▲2六歩してくれば、▽3四歩の出だしから入るという手もありますが、先後で出だしを分けるのも、それはそれで個人的にしっくりきません。そして二つ目が、

矢倉崩しをどうしよう?

これです。棒銀で矢倉崩しを検索すると、代表的なのが、

こんな感じで、引き角棒銀で端の突破を狙うやつかと思います。これが意外と、しっくりきません。矢倉を崩すのにこちらも矢倉調に構えているので手数がかかり、体制を整えている間に相手に攻められたりも、します。矢倉調に構えると、右四間飛車なんかに来られても、結構やっかいです。

そんなこんなで対策に悩んでいるうちに、初心者向け三大戦法最後の一つ・原子中飛車にも手を出してみたのが、前回でした。

今回のテーマ

そんな訳で今回、四間飛車ネタも枯渇気味でスランプなのにかこつけ、気分転換に調査・研究してみようと思ったのが・・・

  • 相掛り棒銀で後手は、攻め手を作ることが出来るのか?
  • 引き角にせずに、棒銀で矢倉を崩すことは出来るのか?

これです。ここまでくれば振り飛車党の方にはあまり興味のない話かもしれませんが・・・せっかくなので、しばらく棒銀ネタをやってみようと、思います。

おわりに

そんなわけで、今回のエントリーはここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。「ちょっと棒銀指してみたいな」と思った振り飛車党の方であったり、これから将棋を始めて棒銀を指してみたい方だったり、「相振り飛車難しすぎるんで対抗型にしたい」と思う方だったりの、何かしらの参考になでもなりましたら、幸いでございます。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村

*1: 相居飛車で棒銀だと、さばき合いになったりするみたいですが

*2: より正確に言うと、将棋を始めた頃は棒銀を指していたので、「本格的に四間飛車を指すようになって以降、初めて」という意味になりますが。

四間飛車党のあなたに朗報!?右四間飛車限界説

本エントリーでは、四間飛車党にして似非右四間飛車も指しこなす私が、右四間飛車目線で、「最近対振り右四間飛車厳しいなぁ」と思うことについて、アップしてみたいと思います。

右四間飛車に苦しむ四間飛車党のあなたに、何かしらの参考にでもなりますれば幸いでございます。

はじめに

皆様は右四間飛車は好きですか。私は、右四間飛車されるのは嫌いです。最近は角交換四間飛車メインで指しているのに、絶対角道開けないマンに仕方なく角道閉じさせられ、こちらが角道を閉じたのを見計らって角道開けるクレバーな人に、 こんにゃろうめ してやられたと思うことも、しばしばです。思えば、こんなエントリーで右四間飛車を研究してみたことも、ありました。
www.chiba-nm4.com

そんな私ではありますが、最近は角交換四間飛車を指す傍ら、右四間飛車も指しています。指すようになったいきさつはこのあたりのエントリーにもありますが、早い話が、一度指してみたかったんですよね。指してる側はさぞかしいい気分なのかしら、と。実際、級位者同士での対戦では、割と勝てました。勝率が7割近くになることもありましたし、戦法別段級位も最高が0.52級で、大体メイン戦法である四間飛車よりも高い水準をキープしています。

それが将棋ウォーズ1級に上がって有段者と対戦することも増え、なんとなく右四間飛車にも、限界を感じ始めています。似非なので致し方ありませんが、しばしば右四間飛車止めて再び(角交換含め)四間飛車一本で行こうか、と思うこともあります。その最大の悩みはというと・・・

結局、対振り用の囲いはどれがいいんだ?

ということです。

右四間飛車は囲いが脆い?

まずは船囲い

そう、なんかどう囲っても、飛角銀桂総交換の展開になると、打ち合いが厳しい。うまくお相手の飛車を抑え込めればいいんですが、うまく交換に持ち込まれると、結構厳しいのです。まぁ、私の終盤力がへなちょこなだけという説もありますが。

まずは、船囲い。四間飛車目線で見ているときは、船囲いって意外と堅いなぁと思っていましたが、右四間飛車の目線に立ってみると、心もとないことこの上ないっす。まずは、こんな感じ。

【A図/船囲い】

角交換になったときに備え、右四間飛車でも香上がりしています。ここからが悩みどころなんですよね。このままだと、角交換になったときに1一から9九のラインがガラ空きです。例えば、飛車を4四に走ったときに、3三に自陣角を打たれたりなどすると、角成まったなしです。

加えて、玉の右にいるのが金だけというのも、心もとない限りです。飛車交換になった際に2段飛車を打ち込まれた際には、だいぶ脇がスース―して、安心して攻め合えないことこの上ないです。

また、桂馬を3七に跳ねるのも、これはこれで諸刃の剣なんですよね。飛角銀桂総攻撃が右四間飛車のウリではありますが、桂馬がいなくなれば、3七に角を打ち込まれます。なので、せめてもの抵抗に、あらかじめ香上げしといて、ダイレクトに香を取られることを防いでいるわけですが・・・

例えば、1一/9九ガラ空き問題及び、玉脇スース―問題に対処するために、以下のように駒組したとします。

【B図】
A図からの指し手:▲7七角▽3三角▲6八銀

一見、問題はある程度解消しているように見えますが、自分から角交換に行くと、瞬間的に1一/9九ラインがガラ空きになりますし、相手から角交換されると、玉脇スース―問題が起こります。

以下のように、銀を8八に上げる手もあり、

【C図】
A図からの指し手:▲7七角▽3三角▲8八銀

ラインガラ空き問題は解消しているものの、玉脇スース―問題は相変わらずで、かつ壁銀問題という新たな問題を、抱えています。銀が逃げ道を塞いでいる状態で、7七に桂馬の利きとかを作られたりすると、結構辛いんですよね。

主に2級同士で対戦している頃は、それでもB図あたりが、右四間飛車の速効性を殺さず、囲いにかける手数と堅さのバランスが取れた、妥当な線かなと思っていました。

しかし段々、対戦相手の各が上がるに従い、もっと堅い囲いにしたくなってきます。

穴熊はどうなの

堅い囲いの代表というと、穴熊ですよね。アマチュアでは、右四間飛車+穴熊は最強だと主張されている方も、います。例えば、A図から穴熊に行ってみたいと、思います。四間飛車は、基本、高美濃に行ってもらいましょう。

【D図】
A図からの指し手:▲7七角▽3三角▲8八玉▽6四歩▲9八香▽6三金▲9九玉▽7四歩▲8八銀▽7三桂▲7九金▽8四歩▲6八金

ここです!

実は結構、ここからの駒組が、悩ましいのです。このままだと将来的に▽5九銀とかで銀割りをくらいそうですが、かといって▲7八金とかいくと、5七の地点に、利きがなくなります。▽2四角~▽4五歩と来た時に、うっかり▲同歩とかすると、▽5七角成されます。

私個人的には、右四間飛車相手に自分からは攻め辛いですが、穴熊への囲いの途中でうまいこと攻めてくる人も、いるにはいるんですよね。また、ここから▲3七桂~▲2五桂と跳ねた時に、▽3七角からの反撃が気になるのは、右四間飛車に共通です。端歩の関係がD図とはちょっと違いますが、以下のような局面図で、将棋ソフトの評価はほぼ互角。意外と将棋ソフトって、振り飛車には評価厳しい割りに、だからといって穴熊を評価しているわけでも、ないんですよね。

じゃあ天守閣美濃は?

先ほどの穴熊の課題ですが、逆に銀割りを食らわず、5七の地点に利きがある囲いで、船囲いより堅そうというと、天守閣美濃があります。

【E図】
A図からの指し手:▲8六歩▽6四歩▲8七玉▽6三金

たしかに銀割りを食らわず、5七の地点に利きがあり、かつ玉脇スース―問題もなく、横からの攻撃には強そうですが、今度は玉頭脆い問題があります。また、右四間飛車の仕掛け上、角道は閉じたくないため、▽8八角成▲同玉とかなると、天守閣に行った意味がなくなってきます。また、「右四間飛車のコツは、最後に端攻めを絡めること」なんて将棋ウォーズの戦法紹介に書いてありますが、天守閣美濃だと8六に桂馬が打てなくなっているので、地味に端攻めをしづらくしている感も、無きにしもあらずです。

端玉銀冠でどうだ!

というわけで、天守閣美濃からさらに堅くしようとすると、端玉銀冠があります。

【F図】
E図からの指し手:▽7四歩▲9八玉▽7三桂▲8七▽8四歩▲7八金

一応、天守閣美濃の欠点は、改良されています。この端玉銀冠、ぱっとネットで検索してみると一部での評価は高く、

  1. まぁまぁ堅くマイナーな囲いで崩し方を知らない人もおり、初段くらいまでの対振りの囲いとしておすすめ
  2. 端玉銀冠+右四間飛車は手強い

なんて声も、なくはなかったですが・・・やってみた結果一番つらいのはやはり

銀割り

です。右金をどう動いても銀割りくらいますし、▲4九飛とか銀割りを避ければ▽3八角があります。▽3八角や銀じゃなくても、▽4八歩と叩きの歩してから銀割りする手も、ありますしね。飛角銀桂総交換の後に銀割りして2段目飛車を打たれれば、玉脇スース―問題の再燃です。

・・・というわけでどんな囲いにしてもなかなかに安心して▲4五歩と、突けません。・・・まぁ万能の囲いなんてないので、それはそうかもしれませんが。

そうだ、仕掛けを変えてみよう

で、思ったのが、

飛車の位置

です。4筋の位置にいるから銀割りから逃れられないのであって、何か他の仕掛けはないのかと。端玉銀冠から飛車の位置を変えようかと思いましたが、よくよく考えてみると、A図の▲6八金型の穴熊でも、良さそうですよね。穴熊に組み上がった後に、8筋に振りなおせば・・・とか、考えていると、気が付きました。

それってもう、右四間飛車じゃなくない?

そうなんです。▲4五歩からの、いわゆる右四間飛車的な仕掛けは、どんな囲いであっても反動負けしそうで、穴熊や端玉銀冠に組むための「見せ球」として右四間飛車を使うという方が、効果的な作戦のような気がしてきました。

・・・本当にそうなんだろうか?

もしそうだとするならば、▲4五歩からのいわゆる右四間飛車的な攻めは、遅るるに足らずということになりますね。

おわりに

いかがだったでしょうか。四間飛車党が右四間飛車目線で感じた、各囲いに対する不満の数々。所詮、1級レベルの感想ではありますが・・・級位者同士の対戦で右四間飛車に苦戦している方の、何かしらの参考にでもなれば幸いでございます。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ
にほんブログ村