知っていますか?6四歩に角交換四間飛車が通じない理由
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あなたは角交換四間飛車の最大の敵をご存知ですか?そう、△6四歩です。何も角交換を拒否しなくとも、△6四歩と突けば、角交換四間飛車からのすぐの攻めは、成立しません。
本エントリーでは、何故△6四歩と突くと、すぐの攻めは成立しないのか?について、ご紹介させていただきたいと思います。
はじめに
以前のエントリーにて、角交換四間飛車の基本的な狙いは、以下の3つであると、ご紹介させていただきました。
- 逆棒銀
- 7筋からの攻め
- 飛車先保留時の攻め
これに対し、△6四歩型に構えられると、この三つの攻め全てが通用しません。結論から言うと、すぐの攻めは成立しないので、高美濃に組み替えて、持久戦を狙う形になります。
本エントリーでは、△6四歩型に構えられると、何故すぐの攻め、即ち急戦が通じないのかについて、紹介させていただきます。
ちなみに、下二つが通じない理由は、簡単です。何故ならば、△6四歩型とは、
- 飛車先の歩は突いて、
- △7四歩は突かない代わりに、
- △6四歩を突く
構えだからです。よって、飛車先保留時の攻めは成立しませんし、△7四歩を狙う7筋からの攻めも、成立しません。故に、以降は残りの一つ、「何故逆棒銀が通じないのか?」に絞って、ご紹介させていただきたいと思います。
テーマ図
まずは、テーマ図をご紹介させていただきます。
初手からの指し手は省略させていただいて、角交換後、お互い美濃囲いと船囲いに囲い終わったところを、第1図とさせていただきます。
ここで早速、△6四歩と突きます。
角交換四間飛車の王道、▲8八飛と向かい飛車に回るのに対し、△6三銀と立って、テーマ図です。
テーマ図から逆棒銀に行った場合
冒頭にて述べた通り、テーマ図からは持久戦に方針を切り替え、じっくり駒組みを進めて高美濃・銀冠を目指すのがベターです。以降、この△6四歩・△6三銀型を相手に逆棒銀を強行するとどうなるかについて、ご紹介させていただきたいと思います。
と言うわけで、逆棒銀を強行します。
これに対して、△7四銀とされると、これ以上の強行は出来ません。例えば、▲7五歩と出れば、一見銀を追い払えそうに見えるかもしれませんが、
△同銀が成立します。▲7七銀と引いて飛車交換してくれればまだましそうですが、△8七歩とか打たれるとなかなかに痛そうです。
かと行って、
変に8筋の位を取りに行くと、角攻撃が待っています。
角攻撃
歩で飛車を釣り上げてからの、「角攻撃」です。
この後、△7九馬から、飛車が詰まされます。
補足
実は、第1図のところ、▲5八金右を省略して▲8八飛に回れば、第4図のところで、ギリギリ△7四銀が間に合いません。つまり、逆棒銀が成立します。
じゃあ、▲6九金型角交換四間飛車でいつでも逆棒銀が間に合うかと言うと・・・そうとも、言えません。相手側も、船囲いより先に、いの一番に△6四歩〜△6三銀をしてから船囲いに行くなどの、手もあります。
というわけで、実際には、△6四歩▲8八飛だと、逆棒銀は間に合わず、▲8八飛△6四歩だと、1手違いで逆棒銀が間に合います。
おわりに
いかがだったでしょうか。冒頭でも述べた通り、△6四歩▲8八飛を喫してしまうと、基本的には持久戦に切り替える方がベターになります。ということは、最悪、相手にも穴熊に組まれる可能性が、あります。せっかく角交換が実現し、角攻撃をかいくぐったのに穴熊に組まれるというのも、なかなかに辛い展開かもしれません。
というわけで、本エントリーの内容は終わりになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。