どうすべき?後手四間飛車と角交換
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あなたは後手四間飛車で、先手に先に角道を開けられて、どうしようか悩んだことはありませんか?本テーマについて、以前のエントリーでは、「角交換を覚悟すべきかもしれない」とご紹介させていただきました。
本エントリーでは、「実際角交換が発生した場合に、どうすべきか?」について、少し考えてみたいと思います。よろしくお願いいたします。
はじめに
本エントリーでは後手番を扱いますが、諸般の都合上、後手の四間飛車を先手表記で、お届けさせていただきたいと思います。あらかじめ、ご了承ください。
以前のエントリーでは、以下のように、先手に先に角道を開けられた時にどうすべきかについて、検討してみました。
検討結果、色々回りまわって、普通に▲7六歩と指すのがベストではないか、との仮説を立てました。
あれから3ヶ月ほどオンラインで対局してみましたが、実際に角交換されることはほとんどありません。ほぼ問題なく、ノーマル四間飛車に組めます。ということで、仮説は今のところ、ほぼ間違いではなかったのですが、「ほぼ」ということはごく稀に、
こうなってしまうこともあります。では、こうなってしまった場合、どうするのが最善なのか?本エントリーでは、少しそれを検討してみたいと思います。
選択肢としては、▲同銀するか▲同飛するかがありえますが、まずは▲同銀から、考えてみたいとと思います。
▲同銀した場合
ここから▲7七銀〜▲6八飛と回れれば、角交換四間飛車に移行出来るので、ノーマル四間飛車党としては、妥協の出来る展開ではないかと、思います。しかし・・・
こう来られると、少し困ります。この指し回しは、森下卓先生の「なんでも棒銀 (将棋必勝シリーズ)」なんかでも紹介されている、「筋違い角棒銀」なんかの出だしです。序盤からいきなり馬を作られてはたまらないので・・・
飛車が振れなくなります。
なんとなくまんまとやられた感もありますが、致し方の無い展開です。おそらくこの後は、△4四歩〜△3ニ角と、角の引き場所を作る展開になるかと思われます。
▲同銀は自然な展開なように思われますが、このように(ノーマル四間飛車党にとっては)最悪、一歩ただ取りされた上に居飛車で戦う羽目になる可能性も、あります。
▲同飛した場合
というわけで、せめて飛車を振っとこうというのがこの▲同飛になりますが・・・
この場合、△4五角が面倒臭い手になります。
こうなると角を合わせるより他ありませんが、△6七角成▲6三角成と成り合うのも、△同角▲同歩に再度△4五角と打たれるのも、いずれも「角道を閉じてじっくりノーマル四間飛車に組む」のとは程遠い展開に、なり得ます。
第3の選択肢はあり得るのか?
ここで第1図に戻ってみます。
どうしても第7図や第10図のような展開は嫌なので、先に▲6八飛としたとします。ここで次に▲6六歩とすれば、以前のエントリーと同じ展開になってしまいますが・・・
▲7六歩と行けば、角交換四間飛車の定跡と近くなります。多分。もし、角交換を保留されて△8五歩と突かれたとしてもしても・・・
今度は自分から角交換をすれば、なんとかなります。
【第14図】
第13図からの指し手:▲2ニ角成△同銀▲8八銀
もしここで飛車先の歩の交換を挑まれたら、
▲7五角あたりを打っとけば、飛車取りと角成の両方は防げません。▲7七角の飛車銀両取りも見えますが、こっちは△8ニ飛と引かれれば、ちょっとつまんなそうです。
おわりに
いかがだったでしょうか。残念ながら、初手△3四歩に▲7六歩と行けば、お相手がその気になれば、確実にノーマル四間飛車に組む方法は、今のところなさそうに見えます。
どうしてもであれば、せめて角交換四間飛車はいけそうな▲6八飛から入るのも、もしかしたら手かもしれません。
というわけで、本エントリーの内容は、ここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。