四間飛車vs角交換型急戦の基本定跡
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本エントリーでは、四間飛車vs角交換型急戦における最序盤の基本的な駒組みについて、整理します。具体的には、四間飛車基本形〜各種有力な変化に分岐する直前までの定跡について、手順を整理します。
角交換型急戦とは
角交換型急戦とは、四間飛車vs居飛車急戦の戦型の一つです。・・・え、聞いたこと無いですか?
はい、私が命名しました。
この戦型自体は、藤井猛九段、鈴木九段、先崎九段の書籍それぞれで確認出来るので、それなりにメジャーな戦型だと思うのですが、お三方の書籍それぞれで名称がばらばらです。それぞれ6五歩早仕掛け、△6四歩型、角交換急戦と呼ばれているものだと思います。
ゴロ感と直感と大人の事情から、当サイトでは、「角交換型急戦」と呼称させていただこうと考えております。
その名の通り、6五歩から角交換を迫るのが、主な居飛車側の狙いだと思われる戦法です。
四間飛車基本形〜角交換型急戦の開始まで
ここまでの手順に関しては、こちらのエントリーをご確認ください。
四間飛車側の▲1六歩に対して△1四歩と突き返し、▲6七銀と上がったところに、△6四歩と突くのがこの戦型の派生の開始です。参考までに、ここで△6四銀と来れば、斜め棒銀になります。
この△6四歩を見たら・・・
▲4六歩とついて高美濃囲いを目指すのが、定跡のようです。
無いかも知れない△4ニ金型船囲い
四間飛車側の高美濃囲いに対して、居飛車側も△4ニ金型の船囲いに移行することがあります。藤井九段や先崎九段の書籍では、その方が居飛車側の守りに厚みがあるように書かれているように思いますが、
鈴木九段の書籍では、その分四間飛車側の陣形も充実し、攻め手が増えるので、居飛車側が損だと記載されているように思います。
どちらもあり得ると思いますが、本サイトでは取り敢えず△4ニ金型に移行する方を扱おうと思います。
いずれにせよ、後手側が△4ニ金型に移行しようが移行すまいが・・・
四間飛車側は、高美濃囲いを目指します。私なんかは、先に▲4七金と上がって、1秒でも早く歩に護衛を付けたいなんて思っちゃうんですが、
先に▲3六歩と上がる方がセオリーみたいですね。先に△3五歩と出られるのも、それはそれで困ると思いますし。
ついでに、もう一つあるかも知れないし無いかもしれない手順です。
端歩の突き合いです。一応、居飛車側には、角の逃げ道を塞ぐ(▲9五角と出れないようにする)という意味合いがあります。
四間飛車側も、▲9六歩と突いておけば、後々端攻めなんかも出来たりするので、付き合いしとく分にはやぶさかでは無いようです。
非△7三桂型基本形
△6五歩と仕掛けてきたら、▲4七金と上がって高美濃囲いを完成させます。
間違っても▲6五同歩と取ってはいけません。
角が突っ込んできます。▲7七桂と取り返せばいいように見えるかもしれませんが、角の利きが無くなれば△8五歩と飛車先から攻められて、収拾がつかなくなると思います。
ついうっかりやってしまうんですけどね!
この後△7三桂と桂馬を跳ねてくるのが一番有力な指し方見たいですが、このまま△6六歩と攻めてくるケースもあるみたいなので、一応これを
非△7三桂型基本形
と名付けておこうと思います。
△7三桂型基本形
後手側が△7三桂と跳ねたのに対し、▲3七桂と跳ね返して、△8五歩と仕掛けてくるところまでが、この戦型の最も有力な手順になるのではないかと思います。
ちなみに、△4ニ金型の船囲いに移行しなかった場合は、最後の▲3七桂と跳ねる余裕が無くなると思います。鈴木九段が△4ニ金型にすべきでないとおっしゃるポイントは、ここみたいです。
ここから先、▲8五同歩と取るか同角と取るかで、その後の流れが大きく変わると思います。
ここまでで、このエントリーの内容は終了です。この後どうなるかは、こちらのカテゴリーで勉強していきたいと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。