【相振りでも】実戦四間飛車vs四間飛車【美濃囲い】2018/5/27・II

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迷走し続ける相振りエース囲い探し。「相振りで特が少ない」と言う割に、将棋ウォーズでよく遭遇する相四間飛車。情報が少ない(ような気がする)相振り飛車における四間飛車。

本実戦紹介カテゴリーが、そんな相振りを悩める四間飛車党の何かしらのネタにでもなれば、幸いでございます。

はじめに

【第1図は前回の結果図】
http://shogipic.jp/v/Lng.png

前回は、ガチで角道を止めあって(?)お互い飛車を四間の位置に振る相ノーマル四間飛車の出だしから始まり、私が美濃囲い〜向かい飛車に組み替えるのを見てお相手の方が矢倉模様に組み替える序盤戦までを、ご紹介させていただきました。

矢倉に対しては飛車先不凸、盛り上がって来た銀に桂を当てにいったところ、運良く端を破れそうになった局面が、第1図です。

本エントリーでは、ここからの続きをアップしていきたいと思います。

端を破る

【第2図】
第1図からの指し手:△9四香▲同香△9三歩▲同桂△同桂
http://shogipic.jp/v/LqJ.png

お相手は歩が無いので、△9四香▲同香△9三歩で香交換を狙ってくるのは致し方ないところでしょうか。さりげにじっと放置されてもどうしようかと思いましたが。

【第3図】
第2図からの指し手:▲8五歩△7三銀▲9ニ歩
http://shogipic.jp/v/LqK.png

正直ここは、見直してみると失敗かな・・・という気が、します。▲8五歩に△同桂と行かれるとちょいめんどいですし、お相手の方が歩を持っていないのに▲9ニ歩と、9ニの地点を塞ぐ意味もありません。終盤力と端攻め、まだまだへなちょこさが目立ちます・・・

【第4図】
第3図からの指し手:△9ニ同玉▲9五香△8一桂▲9八飛
http://shogipic.jp/v/LqM.png

しかし、いささか素人臭い「数押し」ですが、端が破れそうな気配は見えて来ました。

【第5図】
第4図からの指し手:△8ニ玉▲9三香成△同桂▲同香成△7一玉
http://shogipic.jp/v/LqO.png

一応端は破りましたが、案の定玉には逃げられました。角が6六に入ればもう少し強い端攻めが出来るのですが・・・致し方ありません。

将棋オンラインだと、飛車の横利きを極力止めない三間飛車をやってくる人が結構いる印象で、そういう場合は比較的簡単に▲6六角と進出出来るのですが・・・将棋ウォーズの相振りだと割と相腰掛け銀(▲5六銀、△5四銀)チックになって、角が出れないことが多い印象です。

龍を転進する

【第6図】
第5図からの指し手:▲9四桂△6五歩▲8ニ桂成△同銀▲同成香
http://shogipic.jp/v/LqP.png

ただ成香を捨てて飛成を急ぐのもちょっともったいなかったので、金銀を剥がしに行ってみます。

【第7図】
第6図からの指し手:△8ニ同金▲9一飛成△8ニ香
http://shogipic.jp/v/LqQ.png

一間龍を決めます。今見直してみると、▲9四桂と安い駒から使う方がベターな気がしますが・・・

【第8図】
第7図からの指し手:▲9三銀△同金▲同龍
http://shogipic.jp/v/LqS.png

高い駒から行ってしまいます。守りの金と持ち駒の銀の交換なので、セオリーとしては最悪というほどでも無いかもしれませんが・・・

【第9図】
第8図からの指し手:△8ニ銀▲9六龍
http://shogipic.jp/v/LqT.png

渡した銀で迎撃されます。

【第10図】
第9図からの指し手:△9一香▲8七龍△9ニ歩
http://shogipic.jp/v/LqV.png

せっかく破った端が再生してしまいました。▲9ニ歩から香をいただいといても良かったのですが・・・別の筋に活路を見出します。

さっぱりさばける

【第11図】
第10図からの指し手:▲6五銀△同銀▲同歩
http://shogipic.jp/v/Lqa.png

とりあえず、ぶつかりっぱなしになっている歩を精算に行きつつ、角交換を挑んでみました。

【第12図】
第11図からの指し手:△6六桂▲4八金△7八銀▲9七龍
http://shogipic.jp/v/Lqb.png

角交換に応じてくれるものとばかり決めつけてましたが、なかなかに冷静な指しっぷりです。

【第13図】
第12図からの指し手:△6七銀成▲8六角△7八桂成
http://shogipic.jp/v/Lqc.png

・・・と思った矢先に、助かりました。

▲5八桂成なら、2枚交換とはいえ、金1枚持って行かれて嫌なところでしたが・・・

【第14図】
第15図からの指し手:▲6七龍
http://shogipic.jp/v/Lqd.png

これなら、銀がただ取りです。

【第15図】
第14図からの指し手:△7七角成▲同角△同成桂▲同龍
http://shogipic.jp/v/Lqe.png

角は交換になりましたが、その他の駒がごっそり入りました。

【結果図】
第15図からの指し手:△4六歩▲同歩△同飛▲4七歩△4ニ飛
http://shogipic.jp/v/Lqf.png

今更ながらの飛車先の歩交換後が入りましたが、だいぶ優勢な感じです。

おわりに

いかがだったでしょうか。今回の中盤は、振り返ってみると、この辺のカテゴリー趣旨に違わぬ、盛大にミスりミスられな一戦になっていました。指してるときはバッチリ指してるつもりでもそこはアマチュア、後になって冷静に振り返ってみると、いろいろとお互いミスしているものです。実はアマチュアにとって、積極的に「良さ」を狙っていくのではなく、こういった「ミス」を刈り取っていく方が、大事だったりするのかな・・・なんて、改めて思ったりしました。

というわけで、本エントリーの内容はここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。次回はここから詰むまでを、アップして行きたいと思います。