【実践紹介】四間飛車vs棒銀【本格的】2018/5/19・その3
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久々の△4ニ金型船囲いからの本格的な棒銀との対局となった本シリーズ、前回は様々な将棋格言の知識(?)を駆使しつつ、一通り大駒がさばけたところまでご紹介させていただきました。
今回はそこから最後・寄せ切るまでを、アップしていきたいと思います。
はじめに
美濃囲いは崩れかけていますが、いいところに馬とと金がいます。駒得もしています。へなちょこな終盤力には定評がある私、将棋ウォーズの棋神解析で大優勢からでも詰めきれないこともしばしばですが*1・・・これはさすがに、なんとかしたい局面です。
寄せる
お相手は金駒の持ち駒ゼロなので、まだ一気には詰まないと思いますが・・・一段飛車に△3九角の「定番美濃囲い崩し」を喰らうとたまりません。ここは手堅く受けます。▲4九金だと次△5八金があたってたまらんので、あえて1路遠くに金を置いてみました。
本来なら、藤井先生直伝・「大駒で間接的に玉を睨んで、動けない間の駒を攻める」、即ち2段目に飛車を打ち下ろしてから、▲5三と金あたりで攻めたかったのですが・・・
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自玉にも金が寄ってきてうかうか出来なさそうなので、こちらも一旦と金を寄せます。
「金なし将棋に受けはなし」とはよくいったもので、ここで△5ニ同金▲同馬となっても、金がないと受けが厳しそうです。「斬り合い」に活路を見出すのは致し方なさそうなところですが・・・
ここで受けに回ってもお相手の攻めが早くなりそうなので、一旦と金をあてにいきます。△4ニ同玉と取ると▲5ニ飛から詰みそうなので、玉を逃す一手っぽいですが・・・
飛車で追撃しといてから、金を逃がします。
金が寄ってきますが、一間龍を決めます。
・・・
実はよーく見るとここ、金を逃がさなくても▲2ニ銀〜▲3三銀不成あたりで詰みそうですね・・・
逆に第7図、よーく見ると、△3九飛成から詰まされそうです。「△3九金行かれてもまだ一手大丈夫だろう」って思いっきり油断してますね・・・
詰む
しかしお相手もそれに気づかなかったようで、銀を取って受けに使ってくれたので、助かりました。
【第9図】
第8図からの指し手:▲2五桂△1ニ玉▲1三銀△同銀▲3ニ龍
桂・銀を使って退路をふさぎつつ、再びの一間龍です。
こちらの手持ちに銀や角がないので、お相手の手持ちに金があれば面倒臭かったところですが・・・やはり「金なし将棋に受けはなし」は、間違いありません。
【結果図】
第10図からの指し手:△4七桂成▲2ニ金△同銀▲2一銀
銀を入手して、なんとか詰みました。
おわりに
いかがだったでしょうか。図らずも冒頭ネタ振りした通りのへなちょこな終盤力を露呈するハメになってしまいましたが、最後なんとか詰みました。「助かりました」と書きつつほんとはちょっぴり△2ニ銀にも焦ったのは、内緒です。この辺は「実戦詰んだ将棋」あたりで、もう一度よーく反省しておこうかと思います。
という訳で、本エントリーの内容はここまでになります。次回は本シリーズ最後のエントリーとして、ブログへの棋譜再生埋め込みをアップさせていただく予定です。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
シリーズ一覧
- 【実践紹介】四間飛車vs棒銀【本格的】2018/5/19・その1
- 【実践紹介】四間飛車vs棒銀【本格的】2018/5/19・その2
- 【実践紹介】四間飛車vs棒銀【本格的】2018/5/19・その3(本エントリー)
- 【実践紹介】四間飛車vs棒銀【本格的】2018/5/19・その4
参考書籍一覧
- 作者: 藤井猛
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- 発売日: 2014/01/11
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*1:解析してみると、中盤は意外といいとこまで行ってることが多いんですよね。とかく中盤が難しいと言われる四間飛車の割に。