100回記念!後手四間飛車vs右四間飛車急戦の脅威・攻守交代編
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あなたが右四間飛車を克服したのはどれくらいの棋力の頃ですか?私はナウオンセールで苦戦中です。本サイト100エントリー記念企画となるこれを機に、なんとか克服したいと考えています。
同じように右四間飛車に苦戦している方の、何かしらの参考にでもなりましたら幸いでございます。
はじめに
本エントリーは、100回記念!後手四間飛車vs右四間飛車急戦の脅威というエントリーに対するサブエントリーの、第三回目になります。
前回のエントリーでは、後手四間飛車vs右四間飛車急戦のテーマ図からの右四間飛車の攻めを受け切り、以下のような結果図にたどり着きました。
今回のエントリーでは、上記局面から徐々に反撃を開始し、寄せを開始するまでを扱いたいと思います。よろしくお願いいたします。
気づいたら逆転する攻守
飛車を素抜いて意気揚々としているように見える右四間飛車ですが、第1図から攻めを継続しようとすると、意外とどこから手をつけていいものか、悩みませんか?
△6四飛と強襲するのも一つの手ですが、▲同歩に▲8二飛から▲6三歩成とされると、あまり面白くなさそうです。
かといって、角は現状どこへ行っても空成です。飛車を打ち下ろそうにも成桂の位置が微妙で、1段飛車も2段目飛車も攻め足の速さでは、微妙です。そもそも、金駒をはじめとした小駒が一切ありません。こうしてみると、将棋は大駒だけがあっても、結構微妙だと思います。
そんな中で、将棋ソフトの1手分析機能で導き出した最善手は、△8八飛です。香をいただいて4四にぶちこみ、縦と横から高美濃囲いに揺さぶりをかけるのが、狙いです。
角がそっぽへ行くのは若干微妙ではありますが、ここは香を取り合っとくのが最善手になります。一見、△6五飛と突っ込んできそうですが・・・
そうなると、▲5六金が飛車角両当たりになります。飛車を逃がす1手だと思いますが、
香で追撃しとけば、安全に角が取れると思います。このように、右四間飛車側は、意外と飛車が突っ込めないのがネックです。
実はこの局面、1手分析機能の最善手は、▲4六馬でした。ここに馬を引いておけば、△4四香と打っても攻めになりません。その後▲7三銀から飛車いじめをすれば、比較的安定して指すことが出来ます。しかし、安定しすぎていて、とっても攻め足が遅いです。実際にやってみましたが、なかなか玉にたどり着きませんでした。
という訳で、少し自己流を入れ、ここは▲6四歩と積極的に攻めに行きます。対して△4四香に金をタダであげる訳にはいかないので、▲4六歩でガードします。
それに対して、△4六同香と強襲して金を釣り上げ、△5七角成と馬を作りつつ金に当てに行くのが、右四間飛車側の最善手です。▲4七金と引いて、高美濃囲いを修復しつつ馬を追い払いたくなりますが・・・
【参考C図】
第5図からの指し手:▲4七金△6七馬▲6三銀△6九成桂
当たりを利用して6七を馬に陣取られ、成桂がどければ典型的な高美濃囲い崩しの陣形が完成します。ここから△4九馬と行かれれば▲同銀とは取れず、圧倒的に右四間飛車側の攻め足が速くなるため、第5図で金は引けません。
攻めます。
ちょっぴり見えてきた寄せ
将棋には「両取りは受けるな」という格言もありますが、ここの右四間飛車の最善手は、飛金両当たりは放置しての△4六馬でした。ここから7八の成桂をどかした上で△4七金と打ち込まれると、なかなか辛そうなので、さもありなんです。対して四間飛車側は▲6二銀成と飛車の方を取りに行くのが最善手でしたが、さすがにこれは△同金と受けられました。ここで思いついた勝負手がずばり*1・・・
▲6三歩成です。
△同金と取れば角(馬)をただドリ出来ますし、馬を取りに来ればと金で金を取って、船囲いを崩せます。
さすがに△9一馬の一手ですが、角を犠牲にして、船囲いを崩す足がかりを築くことが出来ました。
△6六歩は何の意図があるのかよく分からないのですが、1手分析によると、これが最善手みたいです。何なんでしょうね??これに対して▲6二飛で馬に当たりをつけつつ、寄り形です。角を犠牲にしましたがそれなりに小駒もありますし、なんか寄りそうな気がしてきました。
おわりに
いかがだったでしょうか。一方的な防戦から始まったvs右四間飛車ですが、気づけばいつのまにか、寄りそうな気がしてきました。ここから先はへなちょこな終盤力の私よりも確かな終盤力を持った方の方が、より確実に寄せ切ることが出来るかとは思いますが、一応次回、最終回として、ここから詰めるまでもご紹介させていただきたいと思います。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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*1:最善手がなんだったかは忘れちゃいました、▲2六香とかの地味目な手だった気が。