詰将棋が苦手なあなたに送る詰将棋のコツ・焦点に捨て駒
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本エントリーでは、詰将棋を解くコツである「焦点に捨て駒」について、自作の簡単な詰将棋を使って紹介させていただきたいと思います。
問題図
駒が少しごちゃごちゃしていますが、今回も3手詰です。
▲1四金は△同飛で、▲1三金は△同角で、それぞれ失敗してしまいますね。こういった場合に出てくる詰将棋のコツが、「焦点に捨て駒」になります。
焦点とは何処か
ご存知の方が大半だとは思いますが、一応補足しておきますと、将棋における「焦点」とは、「二つ以上の駒が利いている点」のことを指します。
ではこの場合、問題となる「焦点」とはどこでしょう?そう、
飛車と角の利きがクロスしている2四の地点
ですね。詰将棋ではたまに、相手の飛車と角がこういう風に縦とか横に並んでいたりとかします。縦でも横でも、このパターンを見たらまずは、飛車と角の利きがクロスしている地点に駒を捨ててみましょう。6割くらいの確率で「アタリ」です。
というわけで、焦点に歩を捨ててみました。これで、
飛車と角の両方の利きが遮られます。
桂馬が利いているので△同玉は出来ませんから、△同飛とするか△同角とするしかありません。しかし、いずれで歩を取っても、
片方の駒の利きが遮られたままになります。
このように、焦点に駒を捨てて利きを遮り、守備力を低下させることが、「焦点に捨て駒」の主な狙いになります。結果は、どうなるでしょうか?
結果図
取りあえず△2四同角と取ってみましたが、飛車の利きが遮られたため、▲1四金と打てるようになりました。では、△2四同飛の場合はどうでしょう?
今度は角の利きが遮られたため、▲1三金と打てるようになりました。一応こちらを参考図としましたが、今回はいずれも駒が余っていないため、両方正解です。
おまけ:詰将棋で歩を打つことはあるのか?
私だけかもしれませんが、ついつい忘れがちになることがあります。それはつまり、
詰まなければ、歩を打って王手すること自体は、反則ではない
ということです。また逆に、
盤上の歩を使った突き歩詰は、反則ではない
という点です。ということで、ごく稀に、詰将棋で持ち駒に歩があります。この場合、歩を最後に残すともちろん打ち歩詰で反則になるのですが、
つい打ち歩詰になってしまうような配置
になっています。そうすると、なんとかして詰手数をあわせ、途中で歩を捨てる「変な工夫」を要することに、なったりならなかったりします。
加えて、その裏をかいた、「打ち歩詰は反則じゃない」心の盲点(?)を突いた配置も、稀にあったりなんかします。