100回記念!後手四間飛車vs右四間飛車急戦の脅威

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あなたは四間飛車で右四間飛車を相手に指すことは得意ですか?はっきり言って私は大の苦手です。定跡通り指してもコテンパンにやられます。しかし、弱音を吐いてばかりもいられません。記念すべき100エントリー目となる今回一念発起して、本腰を入れて右四間飛車を研究・対策してみることにしました。

同じように右四間飛車を苦手としている方の何かしらの参考にでもなりましたら、幸いでございます。

はじめに

そもそもの問題として、私が右四間飛車の何がそんなに嫌かと言うと、第一に四間飛車側から仕掛ける体制を築くことが相当難しい点です。

こちらのエントリーでもご紹介させていただきましたが、本来は仕掛ける体制を築いて維持しつつ、相手の出方を伺うのが理想的です。それが仕掛ける体制が築けないということは、ただただ相手の出方を一方的に待つしか出来ません。相手はこちらから仕掛けられる心配がないので、好き放題出来ます。ここがまず、大いに不満です。

四間飛車vs右四間飛車だと飛車が向かい合っているため、▲7八銀型から▲6五歩で角交換を挑んでも、大した攻めになりません。まっすぐ右四間飛車に向かってくるなら石田流に組み替えるとかも出来ますが、居飛車や袖飛車をチラつかせつつ駒組みされると、結局大した仕掛けになりません。

さらに難しいのが、右四間飛車側の方が駒の利きが多い点です。攻めは飛角銀桂と言いますが、右四間飛車側はまさしく飛角銀桂総動員で攻めてきます。

一方、四間飛車側は角が邪魔で桂が跳ねられず、どうしても利きの数で劣りがちです。

さらにトドメが、お互い駒をさばきあった後、右四間飛車はいい位置に成駒が残りやすい点です。四間飛車側は崩れかけの美濃囲いでひぃひぃ言ってる一方で、右四間飛車は無傷の船囲いに絶妙の位置の成駒、なんて展開の定跡の結果図も多く、相当確かな終盤力がないと、ここから四間飛車側が勝ち切ることは難しいように思います。

まとめると、vs右四間飛車の難しさは以下だと、個人的に思います。

  • 四間飛車側から仕掛けることが、相当難しい。
  • 利き数で、右四間飛車が上回っている。
  • さばきあった後、右四間飛車がいい位置で成駒を残しやすい。

方針整理

最初は、なんとか四間飛車側が仕掛ける体制を築くことは出来ないかと、いろいろ試行錯誤しました。四間飛車vs右四間飛車を扱った書籍もいくつか持っていますが、一方的に受けの展開になるものばかりです。「振り飛車よし」となっている結果図でも、とても勝てる気がしません。前述しましたが、相当終盤力のしっかりした玄人ならともかく、へなちょこな終盤力の私のような初級者には、無理な気がしました。

なのでなんとか、がっちり組み合う前に有利な体制に持っていく駒組みはないものか、無い知恵を絞ったり、Google先生やAmazon先生にお伺いを立ててみましたが、無理でした。全部受け方を扱った情報しかありません。

なので致し方ありません、ここは「定跡の後ってどうなるの」コーナーの出番です。将棋ソフトの1手分析機能を使い、

  • なるべく四間飛車側が有利になり、初級者にも指しやすそうな変化
  • その結果図から、具体的に勝ち切る方法

を、地道に分析・研究していきたいと思います。幸いなことに、右四間飛車ユーザーの方は大体毎回同じように攻めてくることが多いかと思います。つまり、ほぼ定石通り攻めてきます。「定跡を学んだけど相手が定跡通り攻めてきてくれない」なんていうお決まりの悩みは、あまりないかもしれません。頑張って定跡を分析していきたいと思います。

サブエントリー一覧

例によって例のごとく、実際の内容はいくつかのサブエントリーに分けて投稿していきたいと思います。第一回目は、「四間飛車の基本定跡」のカテゴリの中で、テーマ図の定義と初手からそこまでの指し手を整理したいと思います。

第二回目のエントリーでは、テーマ図である「後手四間飛車vs右四間飛車急戦の基本形」からお互いの駒が大体さばけるまで(よくある定跡の結果図あたりまで)、第三回目のエントリーではそこから寄せに入るまで、第四回目のエントリーあたりで、実際に詰め切るまでくらいのペースで、連載を考えています。

参考書籍一覧

杉本流四間飛車の定跡 将棋必勝シリーズ

杉本流四間飛車の定跡 将棋必勝シリーズ

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