四間飛車で攻めてこない相手に悩まなくなるコツとは?
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あなたは四間飛車で相手が攻めてこないと悩んだことはありますか?もしかしたら定跡に従って、なんとなく▲6七銀・▲5八金と上がって待っていたりしませんでしょうか。
本エントリーでは、ただなんとなく待つのではない「攻めてこない相手に悩まなくなる」コツについて、ご紹介させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
はじめに
最近発売記念ばかりやっていますが、本エントリーも四間飛車上達法の発売記念です。
- 作者: 藤井猛
- 出版社/メーカー: 浅川書房
- 発売日: 2017/12/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
冒頭では偉そうなことを書きましたが、今回も「四間飛車上達法」で私が最近学んだ知識のご紹介になります。
前回のエントリーでは、「居飛車らしい攻め・振り飛車らしい攻め」を裏テーマに、
- 受けに回ることが素晴らしい攻めになることもある
- 一旦受けに回って駒を確実に持ち駒化し、
- 敵陣突破をショートカットして急所に駒を打ち込む
これが振り飛車らしい攻め、つまりいわゆる「さばき」ではないかというお話をご紹介させていただきました。
「じゃあ結局四間飛車って、相手が攻めてこないと困るやん」となってしまいそうですが、これに対して私なりに学んだ知識が、本エントリーの内容になります。
なんとなく▲6七銀・▲5八金と上がるとどうなるのか
現代将棋には「後出しジャンケン」という概念があるそうです。あまりに早くに形を決めすぎると、相手はそれに絞って駒組みをすればよいので、先に形を決めすぎると不利になるという概念のようです。それを踏まえ、以下をご覧ください。
オーソドックスな四間飛車の駒組みですが、お気づきになりますでしょうか。実はこれは
かなり守備的な陣形
です。この辺りのエントリーから薄々気づいてはいましたが、「四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)」を読んではっきりと気づきました。
▲6七銀と上がると角頭のガードが固くなる代わりに角交換に弱くなり、▲5八金と上がって本美濃に組むと、自分から仕掛けるのは少し難しくなります。
よって、あまりに早くにこの形にしすぎるともはや待つしかなくなり、「相手が攻めてこない」と悩むことになるのではないかと、私なりに理解しました。
例えば藤井猛九段の実戦だとこのように、
いわゆる「藤井システム」を見せつつ居玉のままで駒組みを進め、「急戦かな」と思った段階で入玉して普通の駒組みに合流するそうですが、
これです
100%守備的な陣形で待つと相手も「仕掛けられることがない」と安心して駒組みすることが出来ます。結果焦らされたりして、こちらから無理仕掛けしなければならなくなったりなんかします。
仕掛けることが出来る態勢を維持しつつ待つことにより、相手も警戒し、駒組みに大きな制限が出たりします。
- 仕掛ける態勢を維持しつつ、
- 自信があるところまで待つ。
- 待ってる間はなるべく安い駒で相手の急所をつつく。
これが藤井先生が語りたいポイントのようで、
- 今までなんとなく▲6七銀と上がっていた私のようなアマチュアを、
- ジャストのタイミングで▲6七銀と上がれるようにしたい!
これが、藤井先生が「四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)」でお伝えしたいことの一つだとかなんだとか。
▲7八銀・▲6九金で待つとどうなるのか
本当に「▲6七銀と上がるジャストのタイミングがつかめるようになるのか」は実際に「四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)」を読んでいただくしかないですが、ではいったい、「仕掛けることが出来る態勢」とはなんなのかということになりますよね。
ど素人が藤井システムで待つのは難しいと思いますが、いわゆる4一金型四間飛車、先手番だと▲7八銀・▲6九金型に構えておくだけでも、実はそれなりに仕掛けることが出来ます。
詳しくは以下の書籍や
- 作者: 藤井猛
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 9回
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こちらのエントリーなどをご覧いただければと思いますが、
- 角交換に強い▲7八銀型を活かし、
- 金で守りをサポートしつつ、
- ▲6五歩〜▲6六銀〜▲7五銀を狙う
のが、代表的な攻め筋になります。その他、▲6五歩〜▲7五歩と歩を進め、▲6六飛〜▲7六飛と進めて石田流に組む戦法なんかもあったりして、藤井先生曰く、
▲6六銀型さえ作れれば、攻め手が全くない、ということはなくなる
とのことです。相手に角道を閉じさせて、▲6六銀型に組みやすくするコツなんかも、紹介されていたりします。
おわりに
いかがだったでしょうか。ようするに本エントリーをまとめると
なんとなく▲6七銀と上がっていたのを改める
のが攻めてこない相手に悩まなくなるための第一歩ということなのですが、一方で藤井先生はこのようにもおっしゃっています。
- 仕掛ける態勢を作って自信があるところまで待つのがポイントではあるが、
- 最初のうちは仕掛ける態勢を作ったらまず仕掛けてみることもやってみよう!
- アマチュア同士だと相手が正しく受けるとは限らないし、
- 正しく受けられたらそれはそれで、実戦を通してしか得られない貴重な攻めの感覚を学べる。
という訳で、「まずは4一金型四間飛車に組んで、失敗しても積極的に仕掛けてみる」のがポイントなのかしら?と、私は意訳解釈しました。
以上で、本エントリーの内容は終わりになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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関連書籍一覧
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補足
念のために補足です。
「なんとなく▲6七銀と上がっていたのを改めるのが、四間飛車で攻めてこない相手に悩まなくなるコツだ」と、ズバリ藤井先生が著書の中で言っている訳では、ありません。
私が先生の著書を読み、これまでモヤっとしていたものが「これだ!」と感じたお話を、何かの参考にでもなりましたらとご紹介させていただいたのが、本エントリーになります。
紛らわしく感じた方がいらっしゃいましたら、大変すみません。