四間飛車棒銀論争
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本エントリーでは、四間飛車が初心者にお勧めなところを論じるにあたって、まずは同じく初心者向けとされる棒銀との対比を踏まえ、四間飛車のお勧めポイントを考えていきたいと思います。
目次
このエントリーは、四間飛車が初心者にお勧めなところというエントリーに対するサブエントリーの、第一回目になります。
はじめに
初心者にお勧めの将棋の戦法は何かというと、大体は棒銀か四間飛車かなんて言う話になると思います。
ゴキゲン中飛車とか右四間飛車とか石田流三間飛車とかそういうのも出てくるかもしれませんがまぁさておき。
本エントリーでは、その四間飛車棒銀論争に対する素人なりの印象です。
結論から言うと、四間飛車をお勧めするんですが、それに対する自分なりの考えになります。
初心者にもニ種類いる
一口に初心者といっても、実は、ニ種類あるのではないかと思います。つまり、
- ちょっと将棋で遊んでみたいだけの人
- これから将棋を初めて、それなりに勉強してそれなりに強くなりたい人
前者はもう、圧倒的に棒銀でいいのではないかと思います。とりあえず主導権を握りやすいですから。一方、後者のように、それなりに勉強して強くなりたい初心者にとっては、四間飛車がお勧めです・・・
と、言いたいところですが、やっぱり棒銀から始めるのがいいんじゃないか、という気がしています。
初めは、ですよ。ハム将棋という有名な(?)入門向けの将棋ソフトに勝てるくらいの、駒の動かし方の基礎が分かるくらいまでは、棒銀でいいんじゃないかという気がします。
体感的に、居玉棒銀でまっしぐらに攻めるのが、一番勝ちやすかったです。
といっても、まだ半年前の話ですけど。
世の中そんなに甘くない
ハム将棋に勝てるようになってくるとオンライン将棋で人と対戦したくなってくるのが人情だと思いますが(?)、それで勝てるほど将棋は甘くないみたいです。
コテンパンに負けます。
いや、負けました。私が。「居玉は避けよ」という格言もありますが、やっぱり玉を囲わないといけないなぁと思いつつ、玉を囲えば囲ったで、相手にもしっかり囲われて手も足も出ないんですよね。
棒銀の良さの一つは攻め手の早さにあると申しますか、囲いを放置してまっしぐらに攻めれば、とりあえず素人でもそれなりに主導権は握れると思います。というか、握れました。
でも、受け切られて、攻め手が無くなればそれで終わりで(指し切りというやつかと思います)、守りに転じれば一瞬で死亡します。攻めに特化すればそれはそうなります。
かといって、しっかり囲ってから攻めようとすると、折角の攻め手の早さも活きず、主導権も握れません。
攻めてもダメ、守ってもダメの八方ふさがりです。*1
四間飛車の出番
そんなわけで、最低限の軽い囲いだけをして、相手が囲い切る前に攻め始めようかしらとか、色々と囲いに対して悩み始めた段の
初心者にお勧めの戦法
の一つが、四間飛車なのではないかと、個人的には思っています。例えば羽生先生は、「上達するヒント」という書籍の中で、玉をしっかり囲うのは将棋の大切な基礎であり、玉をしっかり囲ってから戦端を開くことの大切さ、それを怠ると終盤いかに多くの手数を損してしまうかといったような趣旨を述べられているので、そういう意味では、
全ての初心者にお勧めの戦法
と言っても過言ではないかもしれません。*2
まとめと補足
そういうわけで、居玉棒銀から卒業して、しっかり囲いを身に付けたいという段の初心者には、四間飛車はお勧めなのではないかと思います。なんで矢倉とかではないのかとかについては、次回以降のエントリーで自分なりの考えを紹介させていただきたいと考えています。
一つ補足で、恐らくで恐縮なのですが、四間飛車が初心者にお勧めされるのは、四間飛車が初心者にとってわかりやすく強いから
で は な い
という点です。どちらかというと、それは棒銀の方ではないかと思います。
どちらかというと、「将棋の基礎をじっくり学習するのに適した戦法」という意味での初心者向けという印象で、基礎らしい地味で辛い面も結構ある・・・ような、印象です。とりあえず手っ取り早く勝ちたいという人には、向かない・・・かも、しれません。
それでもなんだか不思議な魅力に溢れ、指しこなしてみたくなり、なんだかんだで将棋ファンに愛されている戦法。それが四間飛車ではないかと思います。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
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