四間飛車vs棒銀の基本定跡

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本エントリーでは、四間飛車vs棒銀における最序盤の基本的な駒組みについて、整理します。具体的には、四間飛車基本形〜各種有力な変化に分岐する直前の、四間飛車vs棒銀基本形までの定跡について、手順を整理します。

四間飛車基本形〜棒銀の開始まで

【第1図は四間飛車基本形まで】
http://shogipic.jp/v/10q.png

ここまでの手順に関しては、こちらのエントリーをご確認ください。

【第2図は△1四歩▲6七銀まで】
http://shogipic.jp/v/2Hh.png

四間飛車基本形からは、△1四歩と受けることがオーソドックスで、それに対しては▲6七銀と上がっておきます。この後あるかもしれないし無いかもしれない手が数手、続きます。

【第3図は△4ニ金▲4六歩まで】
http://shogipic.jp/v/GJw.png

相手が△4ニ金と、△4ニ金型船囲いに引き締めてきたら、▲4六歩と上がっておきます。この時点では、角交換型急戦で来る可能性も捨てられませんので、それに備えて、こちらもいつでも高美濃囲いにいけるように、▲4六歩で準備しておきます。

【第4図は△9四歩▲9六歩まで】
http://shogipic.jp/v/GK0.png

この手順が入れば、むしろラッキーです。▲9六歩としておけば、9五の位置に銀が出られません。

銀が五段目に進出すると大変なことになりますからね!

【第5図は△7三銀まで】
http://shogipic.jp/v/1zl.png

△7三銀と上がってきたら、棒銀で来ることがほぼ確定です。いよいよ、ライバルとの戦いが始まります(?)。

非△7ニ飛型基本形まで

【第6図は▲9七香まで】
http://shogipic.jp/v/1zm.png

初見だとなんじゃそらと思ってしまうかもしれませんが、棒銀や斜め棒銀相手だと、この香を上がっておく定跡が結構あります。将来的に、相手の角が直撃して、ダイレクトに香を取られることを防ぐなどの狙いがあります。

△9四歩▲9六歩の手順が省略されている場合は、▲9八香と上がっておきます。

【第7図は△8四銀▲7八飛まで】
http://shogipic.jp/v/1zo.png

いよいよ相手が△8四銀と出てきたので、▲7八飛と飛車を回して防御体制を取ります。

攻められそうな筋に前もって飛車を回すのが、四間飛車の定跡でしたね!

【第8図は△7五歩▲5九角まで】
http://shogipic.jp/v/1zq.png

「開戦は歩の突き捨てから」と言いますが、ここらあたりで△7五歩と仕掛けてきます。

間違っても歩はとってはいけませんでしたよね!

銀が五段目に出てきたら、棒銀大成功です。対棒銀の場合は、大体ここで角を逃しておく定跡が多いです。左側(8八や9九)ではなく、右側に逃げる理由は、すぐに分かります。

鈴木九段の書籍では、▲6八角に逃げる定跡になっているように見受けられますが、藤井猛九段や先崎九段の書籍では、▲5九角に逃げているので、本サイトではそちらを採用したいと思います。

この後、△7ニ飛と寄るのが定跡なのですが、このまま△7六歩と攻めて来るパターンもあるので*1、これを

△非7ニ飛型基本形

と名付けておこうと思います。

△7ニ飛型基本形まで

【第9図は△7ニ飛▲4八角まで】
http://shogipic.jp/v/1zs.png

棒銀側が攻めに厚みを増すために△7ニ飛と寄ってきたら、▲4八角と上がります。

先ほど右側に角を引いた理由はこれです。

将来的に△7六歩と攻めて来るのは明白ですが、そのときに▲同銀と取ってしまうと、相手の角が突っ込んで来てしまいます。

それを防ぐために、▲4八角と上がって、6六の地点にいる歩の護衛を増やすのが狙いです。

ここから攻めて来るパターンもいくつかありますので、これを

△7ニ飛型基本形

と名付けておこうと思います。

四間飛車vs棒銀基本形

【結果図は△6四歩まで】
http://shogipic.jp/v/20C.png

さらに攻めに厚みを増すために、△6四歩と突いてきます。四間飛車側の有力な待ち方としては▲3六歩、▲4七金、▲6八金などがあり、ここから大きく分岐します。

よって、本サイトでは、これを

四間飛車vs棒銀基本形

として、以降の定跡や定跡のその後などを勉強していきたいと思います。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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*1:ハム将棋は大体そうです。